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ベイクルーズグループ(BAYCREW’S GROUP)

閑散期でも業績好調!トップ販売員に聞く
お客様に「必ずまた来たい」と思わせる3つのポイント ベイクルーズグループ(BAYCREW’S GROUP)

2018/10/11 更新

ベイクルーズグループ(BAYCREW’S GROUP)

取材/四方田 祐児 文/宮本 紗和
※記載されている会社概要や役職名などは、インタビュー(掲載)当時のものです。ご了承ください。
ベイクルーズグループ JOURNAL STANDARD relume 表参道店の業績は好調で、3年連続右肩上がりだ。さらに1年前からトップ販売員を中心に進めている取り組みによりリピート客が増えているという。季節的な要因を乗り越えている同店の仕組み・販売ノウハウを、トップ販売員の保土田 崇氏に伺った。

――業績につながる顧客満足度調査の使い方とは?

お客様の再来店意思の設問で「必ずまた来たい(5点)」と「来るかも(3点)」と回答された店舗で、調査項目「お客様のニーズヒアリングと、そのニーズに合わせた提案」の満点比率を比較。「必ずまた来たい」5点満点を取るためには、同項目が重要であることがわかる。(調査期間2017年2月、回答数60調査)

お客様の再来店意思の設問で「必ずまた来たい(5点)」と「来るかも(3点)」と回答された店舗で、調査項目「お客様のニーズヒアリングと、そのニーズに合わせた提案」の満点比率を比較。「必ずまた来たい」5点満点を取るためには、同項目が重要であることがわかる。(調査期間2017年2月、回答数60調査)

顧客満足度調査「ミステリーショッピングリサーチ」(以下、覆面調査)の結果をMS&Consultingに分析してもらったところ、ブランドの全体傾向として、お客様の再来店意思(必ずまた来たい)5点満点を取るためには、「お客様のニーズヒアリングと、そのニーズに合わせた提案」の項目が重要であることがわかりました。

しかし、お客様のリピートにつながる重要な項目でありながら、高い水準で点数を安定させることが難しい項目でもあります。その要因の一つとして、ニッパチ(2月・8月)と言われる季節要因が挙げられます。たとえば、6月・7月は夏物商品のセールのため、お客様のニーズが分かりやすいのですが、8月は夏物と秋物の両方の商品が陳列されるので、お客様のニーズが掴みづらい、といった話ですね。時期に左右されない店舗づくりをするには、毎回の覆面調査の結果で一喜一憂するのではなく、常に弱みとなっているものは何かを把握し、どのように改善すべきかを考えていくことが重要だと思っています。

――トップ販売員が実践する「接客時のアプローチ方法」を教えてください。

お話をお伺いした、JOURNAL STANDARD relume 表参道店 トップ販売員の保土田 崇氏

お話をお伺いした、JOURNAL STANDARD relume 表参道店 トップ販売員の保土田 崇氏

お客様に「また来たい」と思っていただくためのポイントは大きく3つです。
まず1つは「ウォッチング」。お客様が入店されたら、体型、洋服の色、着方のバランスなどを見てお客様の好みを予測します。女性のお客様の場合は、ネイルや靴のヒールの高さなどの視覚情報から、職業や生活背景などを予測します。店舗の土地柄なども考慮しつつ、この商品を触っているのはなぜか、ということをウォッチングすることはとても大切です。

2つめのポイントは、「ファーストアプローチ」です。2パターンありますが、1つはお目当ての商品があってご来店しているお客様に対して“ピンポイントでの商品説明”。もう一つは“ジャブ”を入れて様子を見るパターンです。さまざまな商品を手に取ってご覧になっている場合、滞在時間が長い場合などは、後者を適応します。新入社員はどんな質問をすればよいかわからず、当たり障りのない質問をすることが多く、これを見ているからこれが欲しい、と決めつけてしまいがちですが、私は一回のアプローチで正解を引き当てようとする必要はないと思っています。「ぜひ広げて見てみてください」などトークは何でも構いません。店内を見てくださっている間は、話しかけるチャンスだと思ってほしいです。

JOURNAL STANDARD relume 表参道店3つめのポイントは、「会話を途切れさせないこと」です。何を探しているのか?という予測を立て、会話をする糸口を探します。商品に興味を持ってくださっている様子であれば、即セカンドアプローチに入ります。たとえば、「(店員)今日は○○を探していらっしゃいますか?」、「(お客様)いや何気なく…」「(店員)そうなんですね。よく表参道にはいらっしゃいますか?」…といった具合に数珠繋ぎをしていきます。接客を好まないサインが出ていなければ、私は話しかけてみます。接客を好まないサインとは、たとえば目を合わせていただけない、反応があまり無いときなどです。話しかけた際に反応がなければ、1回離れますが、その後もずっと店内を見てくださっている場合は、何か探している、ということです。その際に店員がすべきことは、試着したいとお客様が思うタイミングに、話しかけやすい位置に立っておくことです。

――アパレル販売員がすぐに実践できる接客のコツがあれば教えてください。

そうですね。お客様に寄り添うだけではなく、提案を入れることも大事です。特に、生活背景に沿った提案をすることが重要です。もちろん、プライバシーに関わることなので、聞ける範囲までとなりますが、お客様の仕事や住まいなどの生活背景をヒアリングするようにしています。たとえば、スーツケースを持ったお客様であれば、「出張は多いですか?」などとお伺いし、移動が多いならストレッチが効いたパンツや、さらに出張先で洗えて、アイロンをかけなくても良いようなお手入れが楽な商品を提案します。少し踏み込んだ質問をすることで、具体的なシーンに合わせたご提案ができ、お客様に納得していただけます。このような提案ができると、リピートにつながります。

――店舗スタッフが急にトップ販売員のような接客をするのは難しいと思いますが、店舗内で取り組まれていることはありますか?

表参道店の「ニーズヒアリング~提案」に関する調査項目の得点率の推移

表参道店の「ニーズヒアリング~提案」に関する調査項目の得点率の推移。店舗内での取り組みにより、得点率が8倍以上UPした。

月に2回、第1週と第3週にミーティングをしています。テーマは、1週目が戦略(売上)について、3週目はCS活動(顧客満足度向上の活動)です。基本的に、CS活動は私が中心となって進めています。

まず、私の方で覆面調査のレポート結果を読み込み、店舗の強みと弱みを抽出します。そのあと、店舗の約半数となる6名のCS担当者で取り組み内容を決め、その後、店舗スタッフ全員でミーティングを行います。当店は、若手のスタッフが多いので、CS活動の担当メンバーを厚くし、役割を持たせることで、意識を連結し、責任感を醸成することが狙いです。

当店の強みは、挨拶とお出迎えです。一方で、弱みはニーズヒアリング~提案力ですね。

強みを伸ばしていく活動としては、毎朝、笑顔体操と発声練習を行っています。挨拶の発声練習をすることによって脳を活性化させ滑舌も良くなりますので、スタッフ同士で向いあって発声を行っています。

また、ニーズヒヤリング~提案力を上げる活動として、1分間のフリートークトレーニングをしています。先ほど、接客時のアプローチ方法でお話した3つのポイント、①ウォッチング、②ファーストアプローチ、③会話が途切れないようにする、ためのトレーニングです。二人一組になって1分間ずつ、質問する側と答える側に分かれ、その日のスタッフの服装から「このジャケットはどちらで購入されましたか?」「よくそちらのお店で購入されますか?」など質問を深掘りしていく練習をしています。スタッフ同士の趣味嗜好も分かるので、その後のコミュニケーションのきっかけにもなっていました。

JOURNAL STANDARD relume 表参道店そのほか、入店~退店までのシーンごとに、入口、中央、後方で、お客様の視点に立ちそれぞれ立ち位置を決めて、ルール化しています。このような接客の仕組みづくりをすることで、お客様へのファーストアプローチがタイミング良くできるようになってきています。

こうした活動により、この1年間で項目「ニーズヒアリング~提案」の点数が8倍となりました。業績や、お客様のリピートが増えたことはもちろんですが、自分たちの強み弱みが明確になり、具体的な活動をしたことにより、店舗のチームワークが上がり、スタッフ一人ひとりのモチベーションに変化がでてきたことを大変嬉しく思っています。

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