「宴会」は収益確保の最後の砦。宴会獲得の重要性を問う

株式会社ハーバーハウス

会社ウェブサイト:http://www.harbor-house.co.jp/

ざうおウェブサイト:http://www.zauo.com/


『季刊MS&コンサルティング 2010年秋号』掲載
取材・文:西山 博貢
※記載されている会社概要や役職名などは、インタビュー(掲載)当時のものです。ご了承ください。


株式会社ハーバーハウス(以下、ハーバーハウス)が運営する「釣船茶屋ざうお(以下、ざうお)」は、1986年の創業以来、店内に巨大な生簀と釣り船を設置し、お客様が魚釣りを楽しめるエンターテインメント性あふれる居酒屋として知られている。そんな「ざうお」は宴会利用の比率が高くリピーターも多いが、宴会利用後の本音を詳しく知る事ができる初めての現場調査「宴会MS」の導入によって、宴会の満足度をさらに向上させようとしている。

「ざうお」が宴会に強い理由を整理すると、3つに集約される。まず、数十人規模の宴会が可能な店の大きさだ。大人数のお客様に安心して楽しんで頂くために、送迎用の自社バスまで所有している。次に、魚釣りができるエンターテインメント性がある上に、造りたての新鮮な魚が食べられる個性的な業態。そして、現場の主体性を重んじ、お客様のご利用動機に応じて巨大なイカのお造りをサービスするなど、宴会客に対して特別メニューを即断即決で提供することが可能な点だ。しかし、それを活かしきれていないとハーバーハウス 飲食部本部長の小野氏・部長の重田氏は話す。


宴会MSを導入した理由をお聞かせ下さい。

小野氏:宴会MSを導入した理由は3つあります。

1つ目に、お客様から宴会の本当の感想を聞くチャンスがなかなかないことです。知り合いに使ってもらって感想を聞いても、大抵は良い情報しか入ってきません。そうなると、たまに様子を見に行って料理や飲み物のチェックをするくらいしか状況を把握する手段がありませんが、それではお客様の心の中の様子まで把握することはできません。

2つ目に、スタッフに宴会に対する改善意欲を持ってもらいたかったからです。宴会は普通盛り上がるものなので、それを見ているスタッフ側もお客様に喜んでもらえているという錯覚を起こしやすいのです。

3つ目に、我々がスタンダードとしている宴会プランのブラッシュアップを図りたかったからです。まだ会社が小さかった頃は、店長や料理長がお客様満足のために独自に工夫を重ねていましたが、会社の規模が大きくなるにつれ、本部で宴会料理を統一しよう、宴会で喜んでもらえるスタンダードなサービスを提供しようという流れができてきました。宴会プランのクオリティが全社的に大きな影響を与えるからこそ、客観的評価が知りたかったのです。


宴会MSの結果をご覧になっていかがでしたか?

重田氏:宴会MSを導入した理由は3つあります。

接客面についても、気になるホール対応の点から「5人程度の宴会では、料理によって盛り合わせではなく小皿に分けて出すなどの工夫をして欲しかった」というようなキッチンスタッフに関わる点まで詳しく感想を知る事ができました。

見せ方の面についても、これまでは自由度を活かすためにあえて料理のメニューを詳細に書いていない店もありましたが、調査結果を見て「料理名を記載した上で特別メニューを提供するほうが喜んで頂けるのではないか」という意見が出るなど、多くの改善点が見つかりました。一方で、喜んで頂ける時は大変満足して頂けていることも分かりましたので、こうしたもったいない点はスピーディに現場責任者に確認し、改善を徹底しています。


小野氏:「ざうお」は基本的に大箱である為、元々宴会が多い業態です。そのため、宴会でお客様にご満足頂けるよう様々な武器を用意してきましたが、結果的に、それらの武器に甘えてしまっていた面もあったことが分かりました。

3年前、5年前と比べて、お客様のレベルは確実に上がってきています。そんな中で、お客様にとっての当たり前の感覚と現場の当たり前が違っていても気が付かないという状況に陥っている可能性があります。どんなお客様に対しても、細やかな気配りとおもてなしで喜んで頂けるような店にしていきたいですね。


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