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プラザスタイル株式会社(小売業態)

商品の魅力を引き出す売り場と接客で差異化。PLAZASTYLE

プラザスタイル株式会社(小売業態)

プラザスタイル株式会社

東京都港区北青山 2-12-2

『季刊MS&コンサルティング 2010年冬号』掲載
取材・文:西山博貢
※記載されている会社概要や役職名などは、インタビュー(掲載)当時のものです。ご了承ください。
小売セレクトショップの草分けとして誰もが知るブランド力を誇る「PLAZA」。円高の影響でコスト競争力が強化されるものの、参入企業の増加により、強みである輸入商品での差異化が難しくなっている。他セレクトショップに対する優位性を求めて、商品の先行発売やオリジナル商品の拡充、新業態の提案へと進化を目指す「PLAZA」の取り組みを紹介する。

商品、売り場、接客がCSを決める

店舗運営部店舗研修課課長の小野恭子氏

店舗運営部店舗研修課課長の小野恭子氏

プラザスタイル株式会社(以下、プラザスタイル)は、1966年、銀座ソニービルB2に「アメリカンスタイルの ドラッグストア」として日本で初めての輸入雑貨専門店をスタート。以降、「PLAZA」、「MINIPLA(ミニプラ)」をはじめとした独自の新業態を登 場させ、現在では80を超える店舗を展開している。

Always New’s。プラザスタイルは、設立当初から何よりも新しさを一番に追い求め、お店の持つ独自の世界観が感じられるような品揃えとプロモーションにこだ わってきた。ハロウィーンやバレンタインなど、欧米の文化が発信され、季節のイベントやスポットに特化しての大々的なプロモーションもPLAZAらしさで あり、強みのひとつだ。PLAZAがその個性を最大限発揮するために抱えるこだわりや取り組みをここでは紹介する。

「お客様はPLAZAに明るくて元気でワクワクする楽しいお店であることを期待されています。その期待に応える のは商品だけでは不可能。プラザスタイルの考えるお客様の満足とは、商品、売り場、接客の3つによって成り立ちます」と語るのは、プラザスタイル株式会社 店舗運営部店舗研修課課長の小野恭子氏。商品、売り場、接客。価格訴求をするのではなく、ただのモノ以上の付加価値で売る。それにはこのうちどれが欠けて もならない。魅力的な商品があるのはもちろん、どれだけその商品に魅力を感じてご購入頂けるかは売り場次第。そのため売り場にも手を抜かない。商品に ショーカードをつける、段ボールを店頭に置かないなど、見た目にも注意を払い、買いやすく、見やすく、楽しくなる売り場づくりに力を入れている。そしてさ らに、お客様に「本当に買ってよかった」と思って頂ける付加価値を付けるのが、笑顔で丁寧な接客だとプラザスタイルは考える。

現場への落とし込み役チューター制度

お客様満足(CS)向上は各店長の業務としているが、同社ではそのサポート役として “チューター”と呼ばれるスタッフが各店舗に1~4名在籍する。チューターは新人教育を受けた社員をOJTで強化する役割を担う。社員らが研修で学んだこ とを現場で実践できるようリードしていく、いわば本社と現場のパイプ役だ。研修を研修だけで終わらせず、現場に浸透させていくことを考えた時、PLAZA にチューターの存在は欠かせない。そのチューターもまた、エリア別の勉強会に参加し、意見交換や他店の取り組みの共有を行っている。

チューターの勉強会では、2009年夏に導入したミステリーショッピングリサーチ(MSR)も題材として加えら れた。現在は、全店の平均点や同業他社とのギャップなど、店舗の現状把握を進めている段階。ここまでのMSRの結果から、自社で以前より感じていた課題と お客様が気にされている点が一致していたことが分かった。今後はそれらの課題をまず優先的に改善・強化していく予定だ。MSRを導入した経緯について小野 氏は「MSRのレポートは、出来ていないところばかり指摘するのではなく、良かった部分や温かみのあるアドバイスが含まれているところに共感した」と語 る。不足点だけではなく、褒める部分を褒め、「ここをこうすれば良くなる」ときめ細かく指導し、出来るところから改善してもらうというのが同社の考えだ。

褒めて育てる『ほめられちゃいました』

本社には専用の研修室が設けられている。新任スタッフは必ず受講することになっている接客研修では、実践に近い形でのロールプレイングを取り入れている。スタンダードなサービスの徹底のみならず、お客様に合わせた臨機応変な対応のできる人財育成を目指す。

本社には専用の研修室が設けられている。新任スタッフは必ず受講することになっている接客研修では、実践に近い形でのロールプレイングを取り入れている。スタンダードなサービスの徹底のみならず、お客様に合わせた臨機応変な対応のできる人財育成を目指す。

厳しい指摘ばかりではスタッフはついてこないと考える同社のイントラネットには、お客様からのお褒めの言葉を掲 載しているコーナーがある。その名も「ほめられちゃいました」。2004年度からスタートしたこのコーナーには、各店に寄せられるお客様の声を、褒められ たスタッフの顔写真と合わせて配信している。掲載されるエピソードは厳選されており、条件はかなり厳しいが、多い時で月に2件くらいの新着投稿がある。 「ほめられちゃいました」のコーナーを運営するのは、小野氏が在籍する研修課だ。研修課は、現在6名の社員で社内の研修を担当している。プラザスタイルに 入社した社員、アルバイト、契約社員は、まず“ウェルカム研修”を受講し、同社のマインドを感じ、楽しんで接客することの喜びを最初に学ぶ。研修は20年 近く続いており、浸透度合いは深い。ベテラン社員向けの研修としては「販売力アップ研修」を行い、モチベーションや接客の質の向上を目指している。

「研修では、とにかくお客様を見ることが重要だと伝えています」と小野氏。お客様がこれから何をしようとしてい るか、何を求めているのかは、お客様を見ないことには始まらない。「単価や売れ筋商品、売上時刻など、データとそれを扱うシステムは会社に幾多とあって も、お客様が商品を買うまでに迷った時間、ファッション、見た目と実年齢の違いなどはその場にいる人しか分かりません。私たちとお客様をつなぐ貴重な情報 は現場にこそたくさんあるのです」(小野氏)。

目指すのは臨機応変さを兼ね備えた接客

v61-03今後の展望について小野氏は「プラザスタイルらしい接客のあり方を追求していきたい」と語る。レジでの対応や商品の扱い方など、基本的なサービスについて は均一化を図り、一方で、各店舗の個性も尊重していく。その時、「ブランドを守り高めていくためのサービスと、臨機応変な対応や個性を出してお客様に楽し んでもらうためのサービスとの区分けがポイント」(小野氏)になると言う。年配の方にはゆっくりと話をしたり、またお急ぎの方には迅速な対応をしたりと、 柔軟な接客が他社との差別化につながるとプラザスタイルは考える。基本的なことを押さえつつも、マニュアルからの脱却を目指す。「店頭にはドラマがありま す。レジでの対応はお金を通したやりとりがほとんどですが、店頭ではお客様の質問ひとつを取っても何を聞かれるか分かりません。トイレの場所を尋ねられる かもしれませんし、商品をお探しなのかもしれません。様々なドラマが待っているのが店頭接客の醍醐味です」と小野氏。商品も売り場もスタッフもお客様も輝 く店舗「PLAZA」ブランドのさらなる飛躍に向けて、同社の挑戦は続く。

 

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