HOME > 導入事例 > 東愛産業株式会社(アミューズメント業態)

研修を中心とした店舗活性化プログラムで、サービスプロフィットチェーンの実現へ

東愛産業株式会社(アミューズメント業態)

東愛産業株式会社

京都市中京区三条通烏丸西入御倉町85-1 烏丸ビル5F

会社ウェブサイト:http://jankara.ne.jp/

『季刊MS&コンサルティング 2009年冬号』掲載
取材:駒澤真由美、文:西山博貢
※記載されている会社概要や役職名などは、インタビュー(掲載)当時のものです。ご了承ください。
東愛産業株式会社は、ハイクラスのカラオケブランド『スーパージャンボカラオケ広場』にて、2008年3月よりミステリーショッピングリサーチ(以下、MSR)とHERBプログラム(※注1)を同時に行うプロジェクトを開始した。同社人事部の眞鳥隆光氏に、その取り組みと成果を伺った。
※注1.HERBプログラム:ミステリーショッピングリサーチによる気付きを促進し、成功事例の共有と改善運動をサポートする、研修を中心とした店舗活性化プログラム。

導入前と半年たった今とで、店舗スタッフの意識や行動に変化は見られますか?

人事部 眞鳥隆光氏

人事部 眞鳥隆光氏

特に、顧客満足という分野において、アルバイトが積極的に店を良くしようとする活動が全社的に拡がりました。それと同時に、社内において、アルバイトが仕事をまかされる権利を得たと言えると思います。

というのも、もともと、当社のアルバイトは、認められたいという承認欲求が高いのです。彼らが喜ぶのは数字で、「売上をどうやってあげるか?」「どれだけ顧客を呼び込めるか?」「どれだけ販売できるか?」ということは、彼らにとっても重要な指標となります。

しかし、その売上がどのようなプロセスで成り立つのかについては、なかなか意識が向かいませんでした。

売上・客単価の向上は目に見える指標ですが、その背景に顧客の満足があることに、この活動を通して初めて気が付きました。担当させて頂くお客様に対して、今までは、トーク手法やタイミングなど、売り手本位に考えがちでした。

しかし、お客様本位に立ち、お客様の期待とは何なのかを考え始めるようになると、自分を気に入って頂いて注文を戴くことが大切で、そうすると、何をどうお勧めすれば良いのかという議論が生まれてきました。

導入前は、どのような状況だったのですか?

サービスプロフィットチェーンとは、従業員感動満足(EIS:Employee Impressive Satisfaction)が顧客感動満足(CIS:Customer Impressive Satisfaction)を高め、顧客感動満足によって顧客ロイヤルティが高まり、結果的に業績の向上につながるという、従業員感動満足、顧客感動満足、企業利益の因果関係を表したモデル

サービスプロフィットチェーンとは、従業員感動満足(EIS:Employee Impressive Satisfaction)が顧客感動満足(CIS:Customer Impressive Satisfaction)を高め、顧客感動満足によって顧客ロイヤルティが高まり、結果的に業績の向上につながるという、従業員感動満足、顧客感動満足、企業利益の因果関係を表したモデル

会社の中では、今までも色々な取り組みがありましたが、なかなか定着しませんでした。

しかし、仮導入、そして本導入へと進む中で、研修への参加店舗だけでなく、エリアミーティングや会議などを通じて、周りの店舗にも活動が自然と拡がっていきました。今までは、こういう水平展開を見せるものはありませんでしたので、予想外の結果でした。

それは、伝える側の真剣味があったからだと思います。サービスプロフィットチェーン(右図)という考え方が大事だと熱く訴え、一緒にやっていこうという強い思いが、研修に参加した店舗に伝わった実感があります。参加した人が、内容や気付いたこと、新しく知ったことを周囲に話し、周りの店長やマネージャーも興味を持つようになりました。プログラムの内容は、それだけ刺激的だったのだと思います。

お客様からの「ありがとう」の言葉に、喜びや楽しみを感じて欲しい

MSRを使って、具体的にどのような取り組みをされているのですか?

まずはお客様の生の声をしっかり受け止めることから始め、それに対して自分達ができることを考え、真剣に取り組んできました。ゴミを拾ったり、出入り口での挨拶をしっかり行うなど、シンプルですが大切なことを、現場で徹底して実践しました。プロジェクト開始前からの変化はとても印象に残っています。

また、お客様の生の声をミーティングで実際に検討しながら、真剣に考える場を持つことが根付きました。やっと第一歩を踏み出した感じです。

プログラムを導入されてみて、現場の皆様の反応はいかがですか?

v36-022008年9月11日、先行3店舗の成果発表会と次期15店舗合同のキックオフ大会を開催しましたが、発表を見てすぐに、「ミーティングをやりたい」、「私たちもああいう場所に立ちたい」という反応がありました。三宮駅前の店舗は、アルバイトが進んで「次のミーティングはいつですか?」と聞いてきたそうです。また、発表した3店舗を知っている周りの店のスタッフから、「あの子達、すごいわ!」という声が上がりました。演出の効果もあるので良く見えますが、それだけではなく、実際にお店で取り組んでいることがすごい、という感想を持ったようです。

参加した翌日に、「ミーティングはいつやるんですか? 店長が決めてくれないなら、私達でやっていいですか?」と申し出て、早速ミーティングを開いた店舗もあります。成果発表会を見に来た時点で、もう「私達もやりたい」という動きが始まっていました。

v36-03発表の様子はネットワーク回線で共有できるようにしていますが、アクセス数が190回もある不参加店舗もありました。

また、全体的に見ればまだ温度差は感じますが、プログラムを運営することによって、特に店長や社員を含むマネージャー層の変化を感じています。当日は、全16エリアある店舗のマネージャーほとんどがその場に参加しましたが、店長や社員は、HERBを受けたことがないアルバイトに対して、CIS、EISなどの意味を質問しながら教えていました。一体感の向上を感じますし、サービスプロフィットチェーンの実現への期待も大きく膨らませています。

2008年10月からはエリア別に研修を実施していきましたが、研修に参加しているアルバイトの様子、特に目の輝きを見ると、楽しそうに参加してくれていることが一目で分かりましたし、同時に、何かやりたいんだなということが伝わってきました。本部としては、その期待に応えてあげたいと強く思います。