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食はお客様との信頼関係なくして成功しない。
お店にスタッフの魂を注ぎ込んで初めて、お店はその存在価値をなす。

株式会社コーフク(焼肉業態)

株式会社コーフク

本社事務所:埼玉県さいたま市大宮区北袋町2-424

会社ウェブサイト:http://www.cofk.co.jp/

セナラ川口店

埼玉県川口市字芝上谷沼6912-1

会社ウェブサイト:http://r.gnavi.co.jp/a771202/

『フードビジネス通信 2007年7月号』掲載
取材:砺波敬之
※記載されている会社概要や役職名などは、インタビュー(掲載)当時のものです。ご了承ください。
GWの繁忙期という、決して条件が良いとは言えないタイミングで行われた5月のミステリーショッピングリサーチ(以下MSR)で、200点満点を獲得した『セナラ川口店』。調査前1ヶ月の具体的な取り組みを中心に、MSRのご活用方法を株式会社コーフク・外食部部長 李 政煥氏、株式会社コーフク・セナラ川口店 店長 永井 健二氏、同店パートナー芦川 和義氏に伺った。

MSRを導入したきっかけはなんですしょうか?

李部長

李部長

李部長:弊社は昭和47年の創業以来35年間、埼玉県で6店舗の焼肉レストランを展開しております。店舗の運営にあたっては、飲食業にとっての基本である「商品のクオリティ」「クレンリネス」「接客サービス」の3つの向上を常に心がけてはおりましたが、同業他社との激しい競争の中、なかなか業績を向上させることができずにおりました。

弊社代表取締役社長の廉も、「食はお客様との信頼関係なくして成功しない。お店にスタッフの魂を注ぎ込んで初めて、お店はその存在価値をなす」と日頃から申しておりましたので、顧客満足を向上させ、さらには感動のレベルにまで高めようとの狙いから、MSRを導入いたしました。これが、今から2年前の話です。 導入当初は惨憺たる結果でしたが、2年間地道に取り組んでまいりまして、今年5月には『セナラ川口店』で200点満点、全店舗平均点でも179点をいただけるまでになり、大変嬉しく感じております。

写真左:芦川氏、写真右:芦川氏

写真左:芦川氏、写真右:芦川氏

芦川氏:誰かに見られる、逆に言えば、自分のことを見ている人がいることは、すごく大切なことだと思います。自分のことを見てくれるお客様がいるからこそ、スタッフは元気が出せるだろうし、良い笑顔、良いコミュニケーションを心がけるようになるのだと、私は思っています。

もちろん、MSRの調査員の方だけではなく、普通のお客様もスタッフの言動を見てくださっています。しかし、調査レポートという目に見える形のフィードバックがあることで、それがより意識しやすいということではないでしょうか。

200点満点獲得のポイントは何だと思われますか?

v13-03芦川氏:実は、4月の点数はあまり良くなかったんです。この時期はどこのお店でもそうだと思いますが、当店も春の卒業シーズンでスタッフが入れ替わり、ベテランスタッフが、かなりの人数いなくなってしまいました。また、新しく入ってきたスタッフの教育が十分に行えなかったこともあり、調査レポートは157点と、我々としては不本意な結果に終わってしまい、本当に悔しかったです。

でも、そこでただ悔しがっていても仕方がありません。どの部分が良かったか、悪かったかは、レポートにはっきりと書かれているのですから、「それなら、点数が低かったところを重点的に直していこうよ」と気持ちを切り替えまして、「来月は、絶対に200点を取ろう!」とスタッフ全員で決めました。

永井店長:4月の調査レポートで、当店の最大の課題はウェイティングであるということがはっきりしていましたので、この部分を集中して強化していこうという目標を立てて、スタッフ全員で確認しました。「お食事をしていただく前段階から、お客様の期待感を高めよう」ということで、具体策としては、お待ちいただいているお客様にお茶をお出しすることと、本日のお勧め料理を伝えること、この2つを確実にやっていこうということを決めました。そのために「お勧めボード」を作成して、それをご覧いただきながらお勧め料理をご案内するようにしました。

芦川氏:それから、スタッフの配置の工夫もしました。配置と言っても、新しく担当を作ったというわけではなくて、これまでもお客様のお出迎えを行う“入り口担当者”を決めてはいたのです。しかし、お客様からしてみれば「あの人は入り口担当」なんてわかりません。入り口担当者がお客様の対応で手が離せない場合には、他のスタッフが代わりにカバーして、入り口には常にお迎えのスタッフがいられる状態を作りました。お会計に関しても点数が低かったのですが、これもウェイティングと同様に、レジを行える限られたスタッフがレジ業務を優先できるよう、レジ担当のスタッフがお客様に呼ばれた場合には、違うスタッフが代わりにお伺いするようにして、お会計のお客様をお待たせしない状態を作るよう心がけました。

また、「いつも入り口に意識を持って、全員でお客様をお迎えしよう」ということで、お客様が店に入ってこられたら、全員で元気良く声を出すことを確認しました。みんなそれぞれ自分の仕事に追われていることはわかっていますが、声を出すだけなら意識の問題で、自分の仕事をしながらでもできますから。

永井店長:もちろん、そうした具体的な取り組みの結果が200点満点という評価につながったことは間違いありません。ただ、5月の調査は、休日の19時頃と、一番忙しいタイミングでしたから、正直なところ私は、一人一人のお客様全員に対してベストのサービスが提供できていたとは思っていません。それでも満点が取れたというのは、忙しい中でも、スタッフみんなが元気に、そして精一杯頑張り、その頑張っている姿がモニターさんの心に響いた、それが200点の一番の理由ではなかったかと、自分では理解しています。

接客においてどのようなことを心がけていますか?

v13-07芦川氏:私がスタッフに対してよく言っておりますのは、「自動販売機とは違う接客を目指そう」ということです。「カルビを4人前」とご注文いただいて、ただ黙って注文をお出しするだけでは、自動販売機と何ら変わらないということです。

自動販売機と人間のスタッフとの最大の違いは、お客様とコミュニケーションができるかどうかですよね。「上カルビはいかがですか」とお勧めしてみるとか、空いているグラスがあれば、メニューを持ってきておかわりをお勧めするとか。お客様に呼ばれるまで待っていて、注文の物を運んでくるだけだったら、自動販売機を置いておけば良いんですから。

こちらから積極的にそういうコミュニケーションをすることで、はじめて「お兄さんに勧めてもらった上カルビ、確かにすごくおいしかったよ。普通のカルビにしなくて良かった、ありがとう」と言ってもらえる可能性が出てくるわけです。そうした働きかけが、感動を与える接客につながっていくのだと思います。

v13-06永井店長:毎月1回、スタッフが集まってミーティングを行っているのですが、これを単なる報告の場とせずに、スタッフ教育の機会としても役立てています。もちろん諸々の報告・連絡は行いますが、それ以外に必ず、先月の調査レポートのフィードバックと「褒めごっこ」というゲームを行っています。

芦川氏:調査レポートのフィードバックは、調査レポートをプリントアウトしたものをスタッフ全員に配布しまして、読み合わせていきます。その上で、「ここが良かった」「ここが悪かった」ということを議論します。重要なのは、ここで終わらせないこと。点数やコメントに一喜一憂するのではなく、悪かった点があったとすれば「どうして悪かったのか?」までを考えてもらい、ミーティングの最後には具体的な結論、つまり「これからどうするのか?」をきちんと決めるということです。

それと、こういうミーティングを普通にやっていると、どうしても発言する人が偏ってきてしまいますので、あまり積極的に発言しない人にも「レポートを読んでどう思った?」「コメントを読んでどう感じた?」などと質問を投げかけて、少しずつでも自分の意見を言う練習をしてもらうようにしています。

もう一つの「褒めごっこ」ですが、「時間内でひたすら相手を褒める」という単純なゲームです。AさんとBさんで2人1組になったら、1分間、BさんはAさんのことを褒めまくる。このゲームのルールは一つだけで、褒められている間、Aさんは「そんなことないよ」などと、否定や謙遜をしては駄目ということです。このルールを守ってお互いに褒めあって、最後にフィードバックをします。

このゲームの目的は、“スタッフに嬉しくなってもらう”ことです。人間誰でも、褒められれば嬉しいものですよね。そして、嬉しくなった人というのは、必ず、他人にも嬉しくなって欲しいと思うようになります。だから、「褒めごっこ」をやることで、スタッフは自発的に「お客様に喜んでもらうためには、どうすれば良いだろう」と考えるようになります。

永井店長:これまでは全てトップダウンで私が決めて、一方的に指示をしていました。しかしこれでは、スタッフも自主性なんて持ちようがないですよね。ですからミーティングは、スタッフの積極性を養うために、私は一切口を出さないようにしています。議事進行は副店長やスタッフに任せて、私は議事録を取る書記係です。また何をするにしても、何を決めるにしても、スタッフの意見を尊重して、私は決まったことを承認するだけにしました。こうした取り組みのおかげか、最近はスタッフに自主性、積極性が出てきたと感じています。

これからの目標や意気込みをお願いします。

v13-05芦川氏:MSRのレポートは、答え合わせのようなものだと私は考えています。問題点や課題に対して一つずつ対策を考えて、実行し、直ったかどうかを次回のMSRでチェックしてもらう。その繰り返しですね。自分はできていると思っていても、実際はできていないということは多いですから、これからもお客様目線で取り組みを評価していただき、地道に改善していきたいと思っています。

永井店長:当社では今年の4月から10月までの半年間、スタッフが中心となって接客レベルの向上を目指す「ハッピネス運動」という取り組みを行っているところなのですが、1回の200点に満足せずに、少なくともこの「ハッピネス運動」期間中はずっと200点を取り続けたいです。そして、来年の『MS170(超優良店ガイドブック)』に掲載していただくことが、今の目標ですね。

李部長:MSRの調査レポートには、改善点のヒントがたくさんあります。しかし、そういったことも重要ですが、お客様からの率直なお褒めの言葉がスタッフの喜びにつながり、全店でそうした感動事例を共有することができることが、スタッフのやりがいに繋がっているのだと確信しています。

“ESの向上なくしては、CS向上は達成できない”ことも学びました。正直なところ、今まではPAのみなさんの重要性を軽視してきた感もありました。最初は不安もありましたが、いろいろな施策を実行する中で、PAの皆さんの協力があってこそ、CSがCIS(顧客感動満足)にまで高められるのだということを知りました。そこで、弊社では今期よりPAの皆さんの呼称を“パートナー”と改めました。パートナーなくしては、お店の業績もCSの向上もあり得ないからです。

私たちは今期を創業元年と位置づけ、真に地域一番の店舗であり続けるため、各自が主体性をもってお客様に愛され、喜ばれることを自分たちの励みにしたいと考えております。そして、『我々は幸福を創造する集団である』という弊社の理念の実現に近づきたいと考えております。

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