「参加する」だけではなく、「一緒に居酒屋甲子園を作っていく」 そんなメンバーを集めたい。


高橋英樹氏プロフィール

株式会社夢笛代表取締役社長。飲食業界に憧れ単身大阪で料理修行に入り、修行を積んだ後、広島にて有限会社夢笛コーポレーション起業。2004年、同社代表取締役に就任。居酒屋甲子園では西日本エリアリーダーとして活躍。その功績から第2代居酒屋甲子園理事長に就任。


『季刊MS&コンサルティング 2009年冬号』掲載
※記載されている会社概要や役職名などは、インタビュー(掲載)当時のものです。ご了承ください。

NPO法人居酒屋甲子園の理事長として就任した高橋氏が意気込みを語る。


これまでの第1回から第3回、そして次回に第4回目を迎える居酒屋甲子園において、どのようなことにチャレンジされているのでしょうか。

これまでは、居酒屋甲子園の実行委員として「参加店舗を集める」という目的で活動してきました。今回は「参加店舗を集める」という目的だけではなく、「実行委員を集める」という目的でも動いています。


具体的にはどのような活動を行っておられるのですか?

「一緒に居酒屋甲子園を作っていく仲間になって欲しい」と呼び掛ける活動を行っています。当たり前のことですが、「居酒屋甲子園に参加したい」という気持ちと、「居酒屋甲子園を一緒に作っていこう」という気持ちでは、具体的な行動が変わってきます。

参加するだけだと、それこそ覆面調査をして、点数を競い合う段階で終わってしまうこともありますが、実行委員になると、参加店舗さん同士など、横のつながりが生まれてきます。

居酒屋甲子園の目的は、あくまで「居酒屋から日本を元気にしたい」です。そのために実行委員があり、皆、それに向けて頑張っています。何百店舗とご参加頂く中で、優勝する店舗にとってだけ価値あるイベントにしようという想いではありません。

ですから、「居酒屋甲子園の実行委員になって下さい」と呼び掛けるのは、「一緒に、居酒屋から日本を元気にしましょう」と呼び掛けるのと同じです。

実行委員になることは、何かをしなければならないということではありません。実行委員になることは、実行委員会や、全国の勉強会や情報交換を考えた懇親会に参加することができる権利を持つということです。


実行委員になるメリットにはどのようなことがあるのでしょうか?

情報を得ることができるというのが最大のメリットだと思います。私は、居酒屋甲子園を通じて、全国に知人、友人が出来ました。また、居酒屋甲子園には、繁盛しているお店や、これからどんどん成長していこうというお店が出ることが多いですから、皆、何かしら役立つ情報を持っておられることが多いのです。人材育成の仕方、気になる食材や料理のこと、また、助成金の話や、財務的な話などの情報交換ができ、とても役に立ちます。その中で、経営に直接役立つ情報をたくさん手に入れることができます。

実際、私は、広島に住んでいますが、北は北海道から南は沖縄まで、電話一本で情報を聞ける状態になっています。今の自分の会社に、他社の情報が役に立っていることが本当に多いです。

これは何も私が理事をやっているからという理由ではなく、実行委員となり各地の勉強会に参加すれば、誰でも人脈を広げることが可能です。


実行委員になるには、何か資格がいるのでしょうか?

エリアごとに実行委員のリーダーがおりますので、そのリーダーの承認があれば誰でもなることができます。基本的には、「共に学び、共に成長し、共に勝つ」という理念、「居酒屋から日本を元気にする」という目的に共感して頂けるのであればOKです。

なぜ、そのような想いで居酒屋甲子園をやっているのかというと、居酒屋というものの新しい常識を作っていきたいという考えがあるからです。

広辞苑で調べると、「居酒屋」は「安くお酒が飲める所」というような説明がされています。しかし、私は「居酒屋」が「日本の食を支える所」、「日本の食文化を作っていく所」という存在になれるのではないかと思っています。

質の高い料理を提供することが出来れば、それを食べた主婦の方は、家庭において、子供たちに食べてもらう料理の質が上がるかもしれません。

また、働く場所としても、居酒屋のように、人と人がこれだけ近い距離で触れ合い、喜んでもらえる場所はなかなかないと思います。そういった意味でも、是非、若い世代に、居酒屋で働くことを誇りにしてもらえるようにしていきたいですし、そうできるのではないかと考えています。


居酒屋甲子園といえば、決勝戦である壇上での各店舗のプレゼンテーションの印象が強いと思いますが、参加企業から居酒屋甲子園に対する認識のされ方としてはどのように考えておられますか?

どうしても派手なパフォーマンスが目立ってしまっている状況が、これまでの発表にはありました。しかし、何度も言うように私たちの目的は「居酒屋が日本を元気にする」ことであり、「元気が売りの居酒屋を作ろう」というものではありません。町を、人を元気にできる居酒屋であれば、別に料理が売りであっても雰囲気が売りであっても良いのです。結果的に「お客様を、町を元気にする居酒屋」が優勝するべきだと考えていますので、自分達が元気であることが条件だとか、派手なパフォーマンスをしなければ優勝できない、というものではありません。静かで淡々としたプレゼンテーションであっても良いと考えています。

そのお店が「如何にして、周りに元気を与えているか」という視点が大事ですから、自分達のお店が何を目指していて、実際のお客様の反応はどうなのかという点を考えてもらえればよいと思います。

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