コロナ禍7万人超のESデータ追加分析 再起動に向けて解決すべき組織課題とは?

自粛要請の長期化で正社員とアルバイトの意識差が鮮明に。再起動に向け店長と社員の信頼関係の再確認が必要

~コロナ禍におけるサービス業の従業員満足度の変化を調査分析~

サービス業の顧客満足度調査・従業員満足度調査を全国展開する株式会社MS&Consulting(本社:東京都中央区、代表取締役社長:並木 昭憲)は、《コロナ前とコロナ前半・コロナ後半における店舗の従業員満足度》の比較分析を行いましたので結果を発表いたします。


緊急事態宣言後も従業員満足度調査を継続した店舗では、コロナ前と比べてほぼ全スコアが向上

コロナ前(2020年2月以前)とコロナ禍前半(2020年4月~11月)の両方で従業員満足度調査を行った54社の各期間のスコアの平均値を比較すると、店長・社員・アルバイトの区分別に見てもほぼ全ての項目でスコアが向上していました。その中でも特に以下の項目が特徴的でした。


  1. 「リーダーシップ(情報の伝達・傾聴姿勢・興味関心)」スコアの上昇…スタッフは店長から適切に情報を伝えられ、また意見を聞いてもらえると感じている。
  2. 「チームの遂行力(実行力・継続力・自ら考え発言する場)」スコアの上昇…追加された多くの感染症対策オペレーションもコミュニケーションを取りながら実行・継続できる組織になっている。
  3. 「スタッフの主体性(有意味感・影響感)」スコアの上昇…スタッフは自分の仕事の意味を認識し、主体性を高く持って働けている。
  4. 「心身の健康」スコアの上昇…休業、シフト減により労働負荷が減るだけでなく、新型コロナウイルス感染症対策に対しても不安を減らすことができている。



自粛要請が長期化する中、店長のリーダーシップ評価の低下と、正社員とアルバイトの意識差の拡大が同時に進行

コロナ禍前半(2020年4月~11月)とコロナ禍後半(2020年12月~2021年6月)の両方でES調査を行った46社の各期間のスコアの平均値を比較すると、アルバイトスタッフのスコアは横ばい状態(コロナ前よりも高い状態)でしたが、店長、社員それぞれのスコアは悪化傾向(コロナ前よりも若干低い程度)にありました。その中でも特に以下の項目が特徴的でした。


  1. 店長からみた「チームの風土、チームの遂行力」スコアの低下…一緒に働く仲間(社員・アルバイト)に対する不満が募りやすくなっている。
  2. 社員から店長に対する「リーダーシップ」スコアの低下…店長と社員の信頼関係が悪化しやすくなっている状態にある。
  3. 店長・社員からみた「仲間の成長意識」スコアの低下…店長や社員が改善・努力すべきと考える度合いと、スタッフの認識に相違が生じている。
  4. 店長・社員からみた「(仲間の)お客様への思い」スコアの低下…店長や社員が期待する顧客満足への意識と、スタッフが十分と考える顧客満足の意識に差が生まれつつある。




まとめ│再起動に向け、店長と社員の信頼関係、正社員とアルバイトの意識差の確認を推奨

1)緊急事態宣言後も従業員満足度調査を継続した店舗では、コロナ前と比べてほぼ全スコアが向上

コロナ禍の前半(2020年4月~11月)においては、コロナ前(2020年2月以前)と比べて店長・社員・アルバイトのいずれの区分においても従業員満足度が向上していました。特に「情報の伝達」「有意味感」スコアが区分を問わず改善幅TOP10に入っていました。

緊急事態宣言後も従業員満足度調査を継続した店舗では、コロナ禍で様々な情報を伝えることが必要になった時に、的確に情報を伝えることができた店長が多かったこと、そして改めて自分達の仕事の意味を見直すきっかけにもなったことで、自分自身の仕事への誇りが高まったと推察できます。


2)感染拡大の長期化が進む中、店長のリーダーシップに対する評価が低下

コロナ禍の後半(2020年12月~2021年6月)においては、コロナ禍の前半と比べてアルバイトスタッフの従業員満足度は横ばい状態でしたが、店長と社員の従業員満足度が悪化しました。

店長は「チームの風土」「チームの遂行力」スコアの下げ幅が特に大きく、店舗スタッフのモチベーションの低下を感じている様子がうかがえました。社員は店長に対する「リーダーシップ」スコアの下げ幅が特に大きく、自粛要請の長期化や強化など先を見通しにくい環境が続いている中で、店舗経営に対する不安を募らせている様子がうかがえました。


3)ウィズコロナ・アフターコロナでの“再起動“には「正社員とアルバイトの意識差の解消」、「店長と社員の信頼関係の再構築」が重要

ワクチン接種が進んでいる欧米では、リバウンド消費によって経済活動が活発化してきています。そして、近い将来には日本でもワクチン接種の進展に伴い経済活動が復活していくことが予想されます。そうなったとき、再び以前のような高い生産性での店舗運営を実現するには、変化した組織状態を把握し、対策を打つことが必要不可欠です。

今回の分析の結果、長期化する自粛要請に伴い、正社員とアルバイトの間の意識差が拡大していること、店長と社員の信頼関係が悪化しやすくなっていることが分かりました。アフターコロナに向けた店舗の再起動に向け、サービス業の皆様のご参考になれば幸いです。



調査概要

調査方法:当社が提供する人材定着支援SaaS「tenpoket チームアンケート」(従業員満足度調査)

分析対象データ:

<コロナ前とコロナ禍前半の比較分析(対象:54社)>

コロナ前…2019年4月~2020年2月における各社最新の調査結果(n=44,312)

コロナ禍前半…2020年3月~11月における各社の全調査結果(n=50,606)

<コロナ禍前半とコロナ禍後半の比較分析(対象:46社)>

コロナ禍前半…2020年3月~11月における各社の全調査結果(n=38,433)

コロナ禍後半…2020年12月~2021年6月における各社の全調査結果(n=33,786)



tenpoketチームアンケートについて

tenpoket チームアンケート」は、サービス業に特化した従業員満足度調査です。厳選された36項目の設問により、パート・アルバイトなどの非正規社員も含めた店舗スタッフの従業員満足度を業界標準と比較分析し、店舗の組織課題に応じた豊富な事例を通じて組織改善活動を促進します。

店舗スタッフの組織への愛着度を測る「ロイヤルティ」に影響を及ぼす要素を多面的に調査できることが特徴で、①リーダーシップ(9項目)、②チームの遂行力(6項目)、③チームの風土(5項目)、④スタッフの主体性(7項目)、⑤スタッフの満足度(6項目+ロイヤルティ3項目)を把握できます。


tenpoketチームアンケート



株式会社MS&Consulting 会社概要

株式会社 MS&Consulting は、顧客満足度・従業員満足度の向上によるサービスの高品質化・高付加価値化を目的とした経営コンサルティングを行っており、顧客満足度覆面調査「ミステリーショッピングリサーチ」を基幹サービスとして、店舗業務スマート化 SaaS「tenpoket クラウド」及びコンサルティング・研修などの各種サービスを提供しております。


代表者:代表取締役社長 並木 昭憲
所在地:東京都中央区日本橋小伝馬町 4-9 小伝馬町新日本橋ビルディング
創業:2008 年 5 月