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新入社員のやる気を引き出す2つのポイント 従業員満足度コラム第4回

2018/07/03 更新

若手社員が抱えがちな「もやもや感」。もっとお店を良くしたいと思っているが…

starclm_no4_1前回のコラムでは「年次が高くなるほど『仕事において成長している』と感じにくくなる」ことを紹介しました。しかし、年次が低いほどスコアが低くなる項目もあります。その一つがスタッフが「提案」できているかという項目です。図に示す通り、2017年4月~2018年3月の調査結果によると「提案」のスコアは年次が低いほど低くなっています。入社して年次が経てば店舗の改善点などを店長に対して提案しやすくなりますが、年次が若いとなかなか提案しにくいということが分かります。

一方、グラフを見ると「お店をもっと良くしたい」という改善意識は入社直後の年次が低い社員の方が比較的高い傾向にあることが分かります。つまり、年次が低い社員は「お店をもっと良くしたい」が「上司に提案しづらい」ということが多いのです。

若手社員のモヤモヤを解決する、「自分の役割理解」+「上司の傾聴姿勢」

starclm_no4_2なかなか上司へ改善の提案をしにくい若手社員ですが、そういった若手社員からうまく改善提案を引き出し、社員の主体性を高めている店長さんも一定数います。「年次は低いけれど上司に対して提案できている」社員のデータを分析した結果、その社員の上司である店長さんには2つの特長があることが分かりました。

まず①社員に対して期待している役割や成果を伝え、理解されている、そして②若手社員の意見に積極的に耳を傾けている、という2つのポイントです。
①によって、若手であったとしても自分が必要とされ頼りにされていると感じ、そして②でちょっとした発言でも耳を傾けてくれる、というこの2点によって、若手社員に「自分の発言は必要とされうる、発言しても聞いてもらえる」という安心感が生まれ、提案を引き出すことにつながっているのです。

若手社員からの提案がもたらす効果

starclm_no4_3実は、若手社員からの提案を引き出すことには、様々な効果があることが分かっています。
まず1つ目は若手社員の「自己決定感」や「影響感」を高めることができる、ということです。自己決定感とは「意思決定に関わることができる」という感覚、影響感とは「自分の仕事が周囲に好影響を与えている」という感覚で、いずれも社員の仕事に対する主体性を高める効果があります。そして、主体的な仕事は店舗や会社への愛着を高め、帰属意識・定着につながるので、若手社員の早期離職を防ぐ効果もあります。

そして2つ目が「気づかない視点からの意見による顧客満足度の向上」です。継続的に高い顧客満足度を維持していたある美容室では「1年生である新人の意見を宝だと思え」という考えでロールプレイングによるカウンセリングのトレーニングを行っていました。それは「最もお客さま目線に近いのは年次が低い社員である」という価値観があったからです。そのため、若手でも意見の言いやすい風土をつくりだし、結果として離職率の低減にもつながっています。
また、顧客満足度も従業員満足度も高いある小売店の店長さんはインタビューで「長く働いていると慣れがでてきて、状況や仕事に対する姿勢を客観的に見られない点も多々でてきます。そこで、大切にしたいのが新人スタッフの意見です。新鮮な角度からみた視点や意見には、気づかされることがたくさんあります」と答えており、新人スタッフの意見に耳を傾け提案を引き出している、ということが分かります。

入社したてのときはまずは仕事を覚えるところから始まりますが、その次のステップは意外と早く準備しておく必要があるのかもしれません。一通りの業務を経験した後にスタッフが持つ「違和感」がないか、もっとこうしたら良いのではないか、という声に耳を傾けていくことが大切です。

さて、4月に入社した社員も入社3か月を過ぎ、4ヶ月目に入りました。まだ顧客側の目線を残しつつ、少しずつお店や会社のことが分かり始めたこの時期こそ、若手社員の意見に耳を傾けてみるのはいかがでしょうか。

文:錦織 浩志

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