HOME > 導入事例 > ひぐちグループ(飲食営業部)
ひぐちグループ(飲食営業部)

「誰のために、何のために」取り組みを行うのか?
売上アップの秘訣は、目的設定にあり

ひぐちグループ(飲食営業部)

ひぐちグループ

http://www.higuchi-gr.co.jp/

長崎県長崎市西坂町2-3長崎駅前第一生命ビル

取材:角田聡
※記載されている会社概要や役職名などは、インタビュー(掲載)当時のものです。ご了承ください。
長崎県内で、フランチャイジーとしてファミリーレストラン「ジョイフル」27店舗、直営飲食店5店舗の運営を手がける、ひぐちグループ。FC店という差別化が難しい店舗運営方式においてもFC本部直営店を上回る業績を上げ、地域内人口の減少が進む中でも売上を伸ばしている。その秘訣を、飲食営業部部長・瀬戸口竜也氏に伺った。

スタッフの取り組みを純粋に評価できる指標としてMSRを導入

お話をお伺いした、ひぐちグループ飲食営業部部長 瀬戸口竜也氏。

お話をお伺いした、ひぐちグループ飲食営業部部長 瀬戸口竜也氏。

――2012年12月から弊社のミステリーショッピングリサーチ(以下MSR)を導入いただき3年半が経過しましたが、導入当時はどのような課題意識をお持ちでしたか?

瀬戸口氏:「スタッフが楽しく働けてないなあ」という停滞感と、「何のために仕事をしているの?」という問いに対する回答が人によってバラバラであったり、明確に答えられない人がいたりと、組織としての一体感が欠如しているように感じていました。
弊社はパチンコがメインの会社なのですが、パチンコというのはお店の施策がお客さまの増減や利益に比較的大きく影響する業種なんですね。言い換えれば、スタッフの取り組みによって数字が作れる余地が大きく、成果をさまざまな数字で測ることができます。

一方、飲食部門はフランチャイジーということで施策も限られ、当時は部門売上が伸び悩んでいたこともあり、他部門からは「努力が足りないのではないか」と見られてしまうという、弊社特有の環境がありました。
また、フランチャイズの仕組みの中での店舗運営はメニューもマニュアルも決まったものがありますので、一定水準の商品・サービスをしっかり提供できるという良さがある反面、スタッフの自主性が育ちにくいという状況がありまして、「言われたことをやります」という待ちの姿勢のスタッフが多かったのも事実です。

そこで、外部要因の影響を受けやすい売上数字ではなく、お客さまの満足度を測ることができれば、全員で共通の目標を目指せますし、スタッフの取り組みを純粋に評価できる仕組みや指標にできるのではないかと考えました。

――そうした状況の中でMSRと活用コンサルティングをご導入いただきました。具体的にどのように取り組まれたのか、瀬戸口部長からご紹介いただけますか?

瀬戸口氏:基本は、毎月のMSRレポートをもとにした各店舗でのCS活動です。各店舗での取り組み内容と結果は、毎年一回の成果発表会で共有しています。
また、MSRレポートの中に「輝いているスタッフ」という優秀スタッフの項目がありますが、毎月この中から全店1位を決めて表彰しています。この取り組みによって、今までは「たくさんいるスタッフの一人」であった人にスポットライトが当たるようになり、社内のスターがどんどん誕生しました。さらに、ここで表彰されることが各店舗の取り組みの大きなモチベーションにもなっています。
加えて、SVのミーティングに2カ月に1回の頻度でコンサルタントとしてMS&Consultingさんにご参加いただき、ご指導いただきました。

3年を超える継続的なMSRの取り組みで「文化が変わった」

☆DSC00359

MSRの結果をもとに各店舗でCS活動を実施。その取り組み内容と結果は、年1回の成果発表会で共有される。(2015年12月に行われた「第3回成果発表会」の様子)

――本日はエリアマネージャーの井村様にもお越しいただいていますので、直接ご感想を伺いたいと思います。MSRを導入する前のSV会議はどのようなものでしたか?

井村氏:接客が良いとか悪いとかいう話をするときに、その判断が非常に主観に偏ったものだったり、具体的にどの部分を指しているのかわからなかったりすることが多々ありました。そのため、「○○店の接客が良い」という話になっても、果たして本当に良いのかどうか、あるいは他店にどうやって広げていけば良いのかがわからず、次のステップにつながっていかないという問題がありました。

――MSRを導入して、そういった状況に変化はありましたか?

井村氏:接客という定性的な部分についても、「どういうところがお客さまから支持されていたか」を具体的に把握できるので、それをもとに対策を考えた上でSV会議に臨めるようになったのが良かったですね。

――SV会議の中に、部外者である私(角田)が入るメリットはありますか?

井村氏:たとえば、私が話すと「結論ありき」になって議論が偏ってしまうことがありますが、角田さんに入っていただき、客観的な意見や他社での取り組み事例を教えていただくことで、違うやり方もあることに気づけるので、すごく助かっています。

――MSRを使っていただいて4年目になりますが、長期間の取り組みで変わってきたことはありますか?

井村氏:店舗スタッフですと、1~2年目は、まだ「お客さまのために」という言葉が表面的だったかなという気がしますが、今は接客にしても、盛り付けにしても、「お客さまのために」という気持ちが自然と行動に移せるようになってきたと感じています。数字も、急激な変化はないのですが、緩やかに着実に変化し続けてきていて、「文化が変わった」という実感があります。

私たちSVも同様で、会社目線ではなくお客さま目線が身に付き、「こうすればお客さまに喜んでいただけるよね」という発想になれたと思います。

――SVをマネジメントする立場として、瀬戸口部長はどのような変化を感じていらっしゃいますか。

瀬戸口氏:当初の目的通り、このミーティングを通じてSVが自分の意見を言えるようになったと感じています。自信が出てきたのでしょうね。最初の頃は「やらされ感」があったかもしれませんが、自分でやり方を考えて、意見を言って、それで成果が出れば自信につながりますし、仕事がどんどん面白くなっていく。このサイクルを何度も繰り返すことで、振り返ってみると随分レベルが上がっていたという感じです。

SVだけではなくスタッフも同じですね。気が付いたら変わってきたなと。たとえば成果発表会も、1回目より2回目、2回目より3回目と熱く語る人が出てきて、それを見て周りもまた熱くなる。そういう好循環が生まれて、SVも店長もスタッフもその中で素晴らしく成長しています。

当初は3年計画の取り組みでしたので、そろそろ満3年というときにSVのメンバーに(続けたいかどうか)聞いたところ、「必要です、続けたいです」と。導入当初は必要性を感じていなかったメンバーたちにとっても、今やMSRが必要不可欠なものになっているようです。

CS向上だけではなく、働きがい向上や売上アップも実現

長崎県の人口推移と、ひぐちグループが運営するジョイフルの売上高昨年対比の推移比較。商圏人口が減少しているにも関わらず、2015年は昨年を上回る売上高を実現した。

――MSRによってCSが向上するだけでなく、スタッフの皆さんの仕事の楽しさ・働きがい向上に、そして売上数字にもつながり、SPCサイクル※がしっかり回っているのが素晴らしいですね。

瀬戸口氏:私どもは直営ジョイフルの売上昨年対比の平均値を上回ることを目標に取り組んでいます。
価格やオペレーションはフランチャイジーとして変えることができませんので、差別化できる部分は、接客の水準とスタッフのやる気です。これを圧倒的に高めることで、他のジョイフルとの差別化を図っていこうと話しています。

――長崎県の人口は減少傾向が続いており、周囲の店舗はそれに伴って売上も減少していますが、御社の店舗はそうした環境下でも売上を伸ばされています。しかもチェーン店でそうした成果を出されているというのは、他店にもヒントとなるところが大きいのではないかと思います。

瀬戸口氏:弊社は長崎県内でジョイフルの店舗展開を行っていますが、商圏となる県内の人口は残念ながらずっと減少を続けています。しかし、そうした環境下でも、弊社の店舗は健闘しておりまして、2015年は昨年対比を上回ることができました。
また全国との比較においても、多くの月で直営店平均を上回ることができています。

各月の売上高昨年対比比較。多くの月で、ひぐちグループの店舗が直営店を上回っている。

――弊社のMSRを導入いただく以前にも覆面調査を利用されていた時期があると伺いました。

瀬戸口氏:以前に導入していた覆面調査は、MSRとはまったく目的が違いました。どちらかと言えば監査の目的が強く、できていないところを探す調査でしたので、しばらくやってはみましたが最終的には「もう止めよう」という結論になりました。そうした方式の覆面調査は、弊社の課題解決には役に立ちませんでした。

また、御社はバックデータを豊富にお持ちなので、他社比較を通して自分たちの実力が客観的に測れるのも良かったです。

「MSRは誰のため、何のためにするのか」という軸をブラさない

「MSRは誰のため、何のためにするのか」を3つのポイントに整理。常にこの軸をブラさないよう心がけながら、取り組みを進めている。

「MSRは誰のため、何のためにするのか」を3つのポイントに整理。常にこの軸をブラさないよう心がけながら、取り組みを進めている。

――最後に、これからの取り組みについてお聞かせください。

瀬戸口氏:「MSRは誰のため、何のためにするのか」という軸をブラさないように取り組んでいきたいと考えています。具体的に言うと、企業支持のバロメーターである客数を増やすことの一方で、社員の能力を高めること、組織力を高めること、という3つに整理しています。MSRを通してCSとESを高め、その中で社員の能力を高めていって、そのことにより組織力を高める。それが最終的には会社の経営理念につながっていくと思っています。
これからも、「誰のため、何のため」を合い言葉に、3つの目的の実現のためにMSRを継続していきたいと思います。

※SPCサイクル:ES(従業員満足)向上がCS(顧客満足)向上に、CS向上が業績向上につながる、一連のサイクル。

導入事例の詳細検索

業態別・導入サービス別・掲載季刊誌の掲載別で事例を絞り込んで閲覧できます。