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好業績店の特徴はポジティブマインド

フルラジャパン株式会社(アパレル業態)

フルラジャパン株式会社

東京都港区南青山4-18-16 フォレストヒルズ ウェストウィング2F

会社ウェブサイト:http://jp.furla.com/

『季刊MS&コンサルティング 2010年夏号』掲載
取材・文:西山 博貢
※記載されている会社概要や役職名などは、インタビュー(掲載)当時のものです。ご了承ください。
イタリアに本拠地を置く老舗ラグジュアリーブランドのフルラジャパン株式会社は、2年前からミステリーショッピングリサーチとHERBプログラムによってサービス・プロフィット・チェーンを回すためのプロジェクトを進めている(図1)。リテイルマネージャーの田村雅紀氏、ヒューマン・リソースの君島大介氏の協力を得て、プロジェクトの概要と、外部環境の影響を受けやすいアパレル業態における成果創出のポイントを取材した。また、エリア別に店長をサポートしているリテイラーの濱田隼人氏、大澤伸江氏に、東京エリアで最も高い成長率を誇る伊勢丹立川店、長期的に安定成長を続ける北千住マルイ店の事例から見える成果のポイントを教えて頂いた。

ステップ(1)本部と店長のベクトルの一致

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サービス・プロフィット・チェーンの好循環をつくり出すために、外部環境の変化以上に、お客様目線が大事だということにベクトルを合わせるため、まずは自分達が意識改革することで、改善活動が根付きやすい組織風土を作りたいと考えてプロジェクトを開始しました。マネジメントをしている人間が意識を高め、こうした内容を店舗に伝える一方、店舗における良い接客の情報を収集していきました。

ステップ(2)売上を上げるノウハウの整理

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リテイルマネージャーの田村雅紀氏

次に行ったことが、売上を上げるために何をする必要があるかの整理です。株式会社MS&Consultingによる顧客心理に基づくセールスステップと顧客関係性ステップの理論を基に、店長のマネジメントのサポートを行うリテイラーという職種の社員が中心となって、各店舗の接客の成功事例から売上を上げる要因を抽出し、「セールススタンダード」という一つのマニュアルにまとめました。

これまではそれぞれの現場の各メンバーが、商品、入店者数、接客の方法、などそれぞれの重要度を感覚的に捉えており、何に力を入れるべきなのかが明確になっていませんでした。今回のプロジェクトを通じて「セールススタンダード」をまとめたことにより、店舗における改善活動を本格的に推進する前提ができたと考えています。

セールスステップと顧客関係性ステップの理論(図2)は、お客様の購買心理の段階を「顧客関係性ステップ」として分解し、お客様一人ひとりに対して各セールスステップの要件を適切に満たしていくことによって、購買率(クロージング率)を高めることができるという考え方を体系化したものです。このステップが実現できれば、サービス提供者とお客様の双方が最も満足度の高い状態で購買に至ることができ、顧客ロイヤリティの向上につながると考えています。

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ステップ(3)現在のテーマは成果事例の創出と拡大

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ヒューマン・リソースの君島大介氏

売上を上げるノウハウの整理ができても、知っているというだけでは現場で実行できません。現在、リテイラーが必死になって、現場の社員一人ひとりの実行力・接客力を上げるための活動を行っているところです。

そのためには、それぞれのノウハウの肝の部分が頭で理解できているだけでなく、習慣化されていることが必要条件だと考えています。例えば、感動を与えようといった時、多くの人は仰々しいものを想像しますが、ご入店時にはお客様に話し掛けてもらいやすい雰囲気を作る、ご購入時にはお客様の趣味に合った追加提案をするなどといったちょっとした対応の差が、お客様の感動につながり、リピートしてくれる要因になるのです。そのようなことを体験し、お客様に喜ばれると、働く楽しさにも影響を及ぼし、より誇りとやり甲斐を持って日々の接客ができるようになると思います。それを、ミステリーショッピングリサーチを活用しながら進めているところです。

当社の強みは、ブランドのコンセプトが明確で、全ての社員がそれに共感していることです。そのブランド愛を、どうやったらお客様に伝えられるかということがこのプロジェクトの発端でした。成果発表会などを通して成功事例を共有していますが、業績的にも店舗風土的にも、着実に成果を上げる店舗が出てきています。今後はそれをいかに拡大していくかが課題です。

セールスステップと顧客関係性ステップの理論(図2)は、お客様の購買心理の段階を「顧客関係性ステップ」として分解し、お客様一人ひとりに対して各セールスステップの要件を適切に満たしていくことによって、購買率(クロージング率)を高めることができるという考え方を体系化したものです。このステップが実現できれば、サービス提供者とお客様の双方が最も満足度の高い状態で購買に至ることができ、顧客ロイヤリティの向上につながると考えています。

成果事例(1)伊勢丹立川店リテイラー 濱田隼人氏>>