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飲食店の『デリバリーサービス』を今後も利用する?

コロナ禍で『デリバリーサービス』を利用する人が急増しましたが、一度サービスをご利用されたお客様は『今後も継続して利用したい』と感じているのでしょうか?株式会社MS&Consultingは、一般消費者による顧客満足度調査「ミステリーショッピングリサーチ」のモニター会員を対象にしたネットリサーチを行いました。

飲食店の『デリバリーサービス』を今後も利用する?【リサーチ結果公開!】


  1. 54%の人がコロナ禍にデリバリーを利用
  2. 利用頻度が高いのは「20~30代女性」「30代男性」
  3. 「今後も利用したい人」は67%、ただし、テイクアウトと比較すると低い
  4. 今後利用しない理由として「コストパフォーマンスの悪さ」についてのコメントが多かった

※調査日:2021年11月20日~23日、調査対象:一般消費者モニターによる顧客満足度調査「ミステリーショッピングリサーチ」のモニター会員(回答者数:1036名)

1.54%の人がコロナ禍にデリバリーを利用

このコロナ禍にデリバリーを利用したことがある人は全体の54%となりました。‟2人に1人が利用”とデリバリーサービスが普通になりつつあることが推察できます。ただし、テイクアウトの利用率が79%だったことと比較すると(詳しい記事はこちら⇒)サービスの普及にはまだ伸びしろがあると感じられます。

【図1】デリバリーを利用したことがある人は全体の54%
設問:あなたは、飲食店の「デリバリー」をコロナ禍の間で利用しましたか?

【図1】デリバリーを利用したことがある人は全体の54%


年代別にみると「20~30代男女」が最も多く利用しており、若い世代の方が積極的に利用しています。


【図2】若い世代(20~30代)の利用率が高い
設問:あなたは、飲食店の「デリバリー」をコロナ禍の間で利用しましたか?

【図2】若い世代(20~30代)の利用率が高い

2.利用頻度が高いのは「20~30代女性」「30代男性」

「利用頻度」についても調査したところ、「月1回以上」と、定期的にデリバリーを楽しんでいる割合が高いのは「20~30代女性」でした。


【図3】20~30代女性は40%超が「月1回以上利用」している
設問:飲食店の「デリバリー」をコロナ禍の間で利用しましたか?

【図3】20~30代女性は40%超が「月1回以上利用」している


デリバリーを日常的に利用している割合が高いのは「30代男性」です。自炊のかわりの‟生活インフラ”としてデリバリーを活用している様子が推察できます。

【図4】30代男性の8%が「週2回以上利用」している
設問:飲食店の「デリバリー」をコロナ禍の間で利用しましたか?

【図4】30代男性の8%が「週2回以上利用」している

3.「今後も利用したい人」は67%、ただし、テイクアウトと比較すると低い

コロナ禍でデリバリーを利用したことがあると答えた560名に、「今後も利用したいか?」と質問したところ、「まさにそう思う」「まあそう思う」と回答した人は全体の67%となりました。およそ7割もの人がデリバリーを今後も使っていきたいと考えており、デリバリーが日常に根づいていくことが予想されます。


【図5】67%の人が今後もデリバリーを利用したいと回答
設問:飲食店の「デリバリー」を今後利用していきたいと思いますか?

【図5】67%の人が今後もデリバリーを利用したいと回答

ただし、「デリバリー」と「テイクアウト」で「今後は利用しないと思う」と答えている人の割合を比較すると、「デリバリー」の方が少し多い結果になりました。

【図6】「今後は利用しないと思う」と答えた人は「テイクアウト」より「デリバリー」の方が多い
設問:飲食店の「デリバリー」「テイクアウト」を今後利用していきたいと思いますか?

【図6】「今後は利用しないと思う」と答えた人は「テイクアウト」より「デリバリー」の方が多い

4.今後利用しない理由は「コストパフォーマンスの悪さ」

今後利用しない理由としては、

  • 「店内飲食」や「テイクアウト」より価格が高くなる分の価値が感じられない
  • 「店内飲食」や「自炊」の方が美味しい

というコメントが多く寄せられていました。「届けてもらうだけでこれだけ価格が高くなるのはコストパフォーマンスが悪い」と複数の人が感じているようです。

【価格に関するコメント】

  • 意外と値段が張る(20代男性)
  • クーポンなどで安くなる場合は利用するが、定価以上に高くなるなら利用しない(40代男性)
  • テイクアウト商品を買いに行けばいいと思った。家から出ないだけのコストにしては高すぎる(40代男性)
  • 手数料が高い。デリバリーしなくても近所に飲食店がある(20代女性)


【美味しさに関するコメント】

  • デリバリーよりは店内飲食の方が美味しいと思うから(40代男性)
  • 自炊の方が美味しい(50代女性)
  • 冷めたりして美味しくない(40代女性)


デリバリー利用者数を維持・増加させるためには

  • 「自宅に届けてもらえる」以外の価値の開発
  • デリバリーならではの楽しさ(パッケージや盛り付けへの気配り、カスタマイズメニューの公開など)の開発
  • 調理から時間が経っても美味しいメニューの開発や工夫

といった‟デリバリーならではの魅力”を見つけ出すことが必要不可欠だと考えられます。MS&Consultingでは今後も消費者意識調査を行い、経営のヒントとなる基礎データをタイムリーに発信していきます。

MS&Consulting 錦織浩志
MS&Consulting 錦織浩志
東京大学 大学院を修了後、MS&Consultingへ入社。データアナリストとしてビックデータの分析を担当。その知見を活かし、国立研究開発法人 産業技術総合研究所との共同研究の成果として、数々の共著論文を発表。研究テーマ例に「従業員エンゲージメントと顧客満足の関連性分析」「パート・アルバイトの従業員エンゲージメントの特徴」「サービス・ベンチマーキングによるサービス・プロフィット・チェーンの高度化に関する研究(サービス学会BestPaperAward受賞)」など。

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