
多店舗展開してもサービス品質を落とさないための「CS調査活用法」
高級感あふれる空間でビリヤードやダーツを楽しめる施設「バグース」。運営する株式会社ダイヤモンドダイニングの、アミューズメント事業の売上は前年を超える好調な結果で推移していますが、その背景には高単価でもお客様に支持される高いブランド力があります。多店舗展開を進める中でも高いホスピタリティを維持し続ける秘訣とは何なのでしょうか。今回は、顧客満足度調査「ミステリーショッピングリサーチ」の活用方法について、同社 バグース営業本部 小関事業部長、また、弊社担当コンサルタントの染谷氏に取材しました。
好調な業績を支える「スタッフ教育への投資」
ー「バグース」とは、どのようなブランドですか?
小関氏:バグースは、高級感のある空間でビリヤードやダーツ、卓球、個室でのカラオケ、シミュレーションゴルフなど複数のコンテンツを楽しみながら飲食ができる大人のアミューズメント施設です。首都圏を中心に約40店舗を展開しています。広い店内を回遊しながら多彩なコンテンツで遊べるので、幅広い顧客層に選んでいただける点が強みです。
ー業績が好調ですが、どのようなポイントがあるのでしょうか?
小関氏:アミューズメント事業の売上は前年を超える好調な結果で伸長しています。好調の要因は、トレンドを捉えた新しいコンテンツの導入や、ラグジュアリー志向にあわせた高単価な料金設定が功を奏した点にあります。
今後さらに成長していくためには、高単価に見合う、あるいはそれ以上のホスピタリティの提供が欠かせないと考えています。現在スタッフ教育への投資を進めているのもそのためですし、顧客満足度調査「ミステリーショッピングリサーチ」もその一環として導入・活用しています。

お話を伺った、株式会社ダイヤモンドダイニング バグース営業本部 事業部長 小関貴幸氏
お客様の声を「現場の力」につなげる
ー顧客満足度調査「ミステリーショッピングリサーチ」を、どのように活用されていますか?
小関氏:当社の企業理念は「ホスピタリティ&エンターテインメント」です。その実現に向けて、お客様の声から課題を見つけるツールとして顧客満足度調査を活用しています。社内の視点だけでは、どうしても見切れない部分を指摘してもらえる点に大きな価値を感じています。
ー店舗では、調査レポートをどのように活かしているのでしょうか?
小関氏:調査レポートが届いたら、各店舗でミーティングを行ってもらっています。結果をポジティブな点とネガティブな点に整理し、スタッフ同士で意見を出し合いながら改善策を決定する流れです。
また、調査レポートを読んで考えたことを一人ひとり「気づきシート」にまとめてもらい、オンラインで提出してもらう取り組みも行っています。これはアルバイト含め、スタッフ全員にお願いしています。
覆面調査の活用の流れ

データ活用による本部と店舗の連携
ー本部では、顧客満足度調査の結果をどのように活用していますか?
小関氏:ミステリーショッピングリサーチの管理画面で、全店の調査スコアを一覧で把握するのはもちろん、気づきシートの提出率も確認しています。
特に注視しているのは、気づきシートの提出率です。提出状況が良い店舗は、顧客満足度の状態が良い傾向にあるからです。提出率が伸び悩んでいる店舗には本部から直接声がけを行ってきたことで、現在は全店で高い提出率を維持できています。
気づきシート事例
調査後に提出される気づきシートの一例、スタッフの接客力が育つ

ミステリーショッピングリサーチ管理画面
全店の「調査レポート閲覧率」「気づきシート提出率」などが一括確認できる

(実際の画面を元に弊社編集)
店舗数が多くなるとどうしてもサービス品質のばらつきが出てきますが、調査データを、そのばらつきを改善する仕組みとして役立てています。
「多様な顧客層すべてのCS向上」を実現する調査設計
ー多様なコンテンツを提供するバグース様は、顧客のニーズや利用シーンがひとつではない点が特徴です。調査設計のポイントは何ですか?(弊社担当コンサルタント染谷に質問)
MS&Consulting 染谷:ご来店されるお客様の多様な利用シーンのどこを切り取っても、等しく最高の顧客体験が求められる点に、バグース様でCS向上を実現する難しさがあります。そのため、1つの店舗に対して「今月はゴルフ」「来月はダーツ」といったように、複数の調査票を用いて多角的にチェックを行っています。
その際、現場のスタッフがCS改善をスムーズに行えるよう、複数の調査票で「共通させる部分(改善を連続して行えるようにするための設問)」「変える部分(多様な利用シーンに応える力を育むための設問)」には注意を払っています。
ひとつの店舗に「複数の調査票」が届く
すべての顧客層のCSを満たすために複数の調査票を設計、店舗に届けている

また、設問の細やかさにもこだわっています。例えば、「設備は綺麗でしたか」といった漠然した設問だと、できていない評価だった時に店舗は何を改善すればいいかわかりません。ビリヤードの調査であれば「全体の清掃満足度」とは別に「キュー」と「ボール」「チョーク」にわけて清潔度を評価をしてもらうなど、現場のスタッフが何をすれば良いのか気づきを得られる調査票になるように工夫しています。
調査設問例
現場スタッフが何をすればいいのか判断できるように細分化された設問

CS調査が、現場に良い緊張感を生み出す
ー覆面調査を導入して、どのようなメリットを実感されていますか?
小関氏:やはり「お客様のリアルな声が届く」という点ですね。現場に良い意味での緊張感が生まれますし、各店舗の課題を見つけるツールとしても最適だと思います。本部が現場の状況をデータで一括管理できる点もメリットだと思います。
ー今後の展望について、お考えをお聞かせください。
小関氏:今後はさらに出店数を増やしていく予定です。そのための地盤固めとして、さまざまな仕組み化が重要だと考えています。その土台があれば、店舗が増えても私たちが大切にしている運営品質を守ることができます。そうやってブランド価値を高め、足を運んでくださるお客様をさらに増やしていきたいですね。
※取材:株式会社MS&Consulting マネージャー 染谷 朋江、執筆:同社 並木彩華
※記載されている数値や固有名詞などはインタビュー当時のものです。
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