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体験型のサービス提供で顧客の心をつかむ

コールド・ストーン・クリーマリー・ジャパン株式会社

東京都港区麻布十番2-10-3 マイスクエアビル4F

会社ウェブサイト:http://www.coldstonecreamery.co.jp/


『季刊MS&コンサルティング 2009年秋号』掲載
取材:西山博貢、文:藤平吉郎
※記載されている会社概要や役職名などは、インタビュー(掲載)当時のものです。ご了承ください。

アメリカのコールド・ストーン・クリーマリーのブランドエッセンスを取り入れ、2005年に設立されたコールド・ストーン・クリーマリー・ジャパン株式会社。個性的で美味しいアイスクリームを提供するだけでなく、お客様に思い出を作ってもらうための最高のホスピタリティを目指す企業である。北島昇副社長(右下写真)に、その核心と方向性を伺った。

ハッピーの提供をテーマに元気を作れるクルーを採用

私たちは、「お客様」「従業員」「お取引先様」「投資家」にハッピーを提供する「Make People Happy」という経営理念を掲げています。キーワードは「元気」と「美味しさ」で、ここに資金、エネルギー、時間といった経営資源を集中してきました。

美味しさに集中するとは、いろいろなお取引先様と商品開発をすることです。季節限定の新商品はもちろんですが、既存のメニューに関してもさらに上を目指し、商品に向き合っていくよう努めています。そして、美味しいアイスクリームを提供するだけでなく、差別化戦略として、より美味しく食べて頂くためにワクワクする要素を散りばめ、思い出に残る「体験型」のお店にすることです。

そのためには、元気を作れる人を採用することが第一で、クルー(店舗スタッフ)採用の軸も経営理念にのっとり、人にHappyを提供できるかどうかを基準に、オーディション形式で採用活動をしています。オーディション形式とは、1回に30人程に集まって頂き、集団形式で面接を実施するのです。自己紹介から始まり、表現力を大事にしていますので寸劇を取り入れています。例えば「ハッピークリスマス体験」といったテーマを与えて、数人単位で演じてもらいます。求めている人物像は、まず笑顔があって素直であること。笑顔は無条件に人にハッピーを与えますし、人の意見や気持ちを素直に理解できれば、おそらくお客様からも好感を持って頂けます。また、お店はチームで働くので、チームプレイができる人、さらに創造力のある人。弊社にはサービスの細かいマニュアルは用意されていません。サービスでお客様の心をいかにタッチできるかが大切ですので、楽しい、美味しいと思って頂けるアイデアを皆で考えることのできる人です。

なお、最初は履歴書を見ません。本社スタッフの採用の時も、同様にオーディション面接を行っています。

北島昇副社長


今年のテーマの一つがサービスを極めること

今年のテーマは、「パワー・オブ・エクセレンス・アンド・イノベーション」です。エクセレンスはサービスなどを極めること。イノベーションは開発や革新で、商品開発など新しいチャレンジをたくさんしていくことです。

私達は、自分達のビジネスに誇りを持っています。ですから、もっと極めたい。そう考えた時の課題が、店舗間に存在するサービスレベルのばらつきを、レベルの高いところで一定にしたいということでした。これについては、スーパーバイザーによるQSCのチェック機能がありますが、客観的に私達はどう思われているのかを知り、考える必要性があるだろうという理由から、ミステリーショッピングリサーチ(MSR)を導入しました。

お客様が多い日、少ない日、あるいは午前中、昼、夜の時間帯に来られたお客様に対してどのようなサービスをしていくのか。神は細部に宿ると言いますが、その神を宿らせたいのです。ピークタイムは個性あるクルー達が皆で歌を歌いながらお客様を楽しませるオーケストラでいい。では、朝のお客様が少ない時やランチの後は、どのような振る舞い・声掛けがいいのか。暑い中、並んでいるお客様にはどうしたら良いのか。それを、生の意見を聞くことで改善したかったのです。MSRでは、何が良くて何が好まれないのか、どのように歌ったらいいのかなどを客観的に深く教えてもらえますので、調査結果を見て、他社との差別化を図りながら一生懸命研究しています。


取り組みの基本はブレインストーミング

そうやって物事を進めるには創造性と主体性が大事ですので、何かに取り組む時は、必ずブレインストーミング(右写真)を行っています。相手を否定することなく、やり方は自由で、思い付いたら直感でどんどん話します。

リクルート活動はどうしたらいいのか、夏の暑い時はどんなサービスがいいのか。イベントを開く時には、ターゲットは誰で、どんな感情を持って帰ってもらうのか、どうすれば成功させることができるかなど、社内のほとんどの決議はブレインストーミングによって行います。マーケティング戦略や商品開発などもそうです。このブレストを続けていることが、スタッフの可能性を引き出すことや活気のある社風にもつながっている気がします。

ブレインストーミング​​​​​​​


プロとしての真心接客がお客様満足につながる

弊社では、従業員満足(ES)イコール顧客満足(CS)だと考えています。お客様にとって、また逢いたいと思われるクルーがいなければならないし、クルーにとっては、一緒にいて楽しいと思う店長がいること、店長にとっては学ばせてもらえるリーダーがいることが必要です。それは詰まるところ、組織が大事にする考え方を社長、幹部が体現している必要があるということです。そういう循環が一番大事ですね。ブランドを作っている仲間や商品、お店を大事にすることが、CSにつながると思っています。

今は、消費低迷の時代と言われていますが、だからこそ、元気を提供していきたい。うちの社風はフレンドリーで、主体性を重んじていますが、お客様に楽しい体験、楽しい思い出を提供するんだという気合いを持って、厳しくプロフェッショナリズムを追求するチャレンジをこれからもしていきたいと思っています。


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