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働き甲斐と改善活動は表裏一体

サービス・プロフィット・チェーンの仕組み

『季刊MS&コンサルティング 2010年春号』掲載
文:MS&コンサルティング編集部
※記載されている会社概要や役職名などは、インタビュー(掲載)当時のものです。ご了承ください。

t21-01サービス・プロフィット・チェーンの基本は、EIS(Employee Impressive Satisfaction、従業員感動満足)→CIS(Customer Impressive Satisfaction、顧客感動満足)→業績にあると考えているが、その連鎖がどのように生じるかをもう少し細かく見ていくと、まず、EISの構成要素である働き甲斐とそれを育む組織風土が、お客様と接するスタッフの創意と誠実さを生み、一方で、定着率とスキルの向上が進むことで、接客サービスの質が高まり、CISを向上させる。そして、それが競合優位性を生み出し、業績を向上させ、その業績を活かして更に働き甲斐を維持・強化する仕組みをつくることができる、という流れになる。

こうした現場力の強化によるCISの向上を継続的に実現するには、現場力の強化がスタッフの働き甲斐、すなわち内発的モチベーションに支えられていることが大切である。一定のレベルまではトップダウン型の指令やマニュアルによって外圧的に規定することも可能であり、それにより成果が上がったことで内発的モチベーションにつながることもあるが、多くの場合、そのような外圧的欲求は受動的で自己との関連性を感じにくいため、継続的な改善活動にはなりにくい。そのため、内発的モチベーションである働き甲斐を高めることが継続的な現場改善活動の鍵になる。

働き甲斐を高める要素にはいくつかあるが、「お客様に価値を提供している」「お客様に喜んで頂いている」という実感は不可欠だろう。それに気付いてもらうツールがミステリーショッピングリサーチなのだが、ただミステリーショッピングリサーチを実施してお客様の声を知るだけでなく、自分達で考えて改善活動を行っているということが重要だ。お客様のために改善活動を頑張っているという前提があった上で、お客様から仕事に対する評価やフィードバックがもらえた時に初めて、自分の仕事ぶりに対する誇りが生まれるからだ。

CISには多くの要素が影響している。商品やサービスの品質や価格かもしれないし、外的環境が大きな影響を及ぼすこともある。たとえミステリーショッピングリサーチの結果が良かったとしても、何となくやっていたら結果が良かったというのでは、短期間の満足で終わってしまう。そこに自分の介在価値を感じられないからだ。むしろ、ミステリーショッピングリサーチの点数が今一歩だったとしても、自分達が行っている改善活動の内容とお客様に及ぼした結果の関連性が実感できれば、次への意欲を持つことができ、成功体験を得た時に充実感や誇り、働き甲斐を強く感じることができる。

サービス・プロフィット・チェーンを実現し続けるために、お客様からの評価を“見える化”すると同時に、本気で改善活動に取り組めているかどうかを、今一度振り返ってみることが重要ではないだろうか。

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