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人々の暮らしに貢献し続けるために、サービス価値を磨き続ける

キュービーネット株式会社

代表者:北野 泰男 代表取締役

所在地:東京都渋谷区渋谷2-12-24 東建・長井ビル7階

設立年月:1995年12月20日

QBハウス公式ホームページ:http://www.qbhouse.co.jp/

事業内容:ヘアカット専門店の店舗運営及びフランチャイズ事業

展開するブランド:QBハウス、FaSS、IKKA、キャトルボーテ

社員数:776名、正社員、パート・アルバイト含む(2013年6月末現在)


『季刊MS&コンサルティング 2014年冬 特別号』掲載
※記載されている会社概要や役職名などは、インタビュー(掲載)当時のものです。ご了承ください。

スタイリストの心に働きかけ、みんなで認め合う

「カットのみ、10分1000円」というコンセプトの「QBハウス」でヘアサロン業界に革命を起こしたキュービーネット株式会社。今や年間利用者は国内外1600万人に上る。10分という短時間でお客さまの希望に応えていくためには、全員が確かな技術力を持つ必要がある。そのため、開業当初から指名制度はなく、アシスタントもいない。さらに、すべてのスタッフが一定以上の顧客満足を提供できる状態を目指し、組織として認め合う風土づくり、分かりやすい教育のプログラムなど、様々な取り組みを行なっている。

国家資格である理容師・美容師という道を選んだ人たちには、元々目的意識が強くプロ意識の高い人が多い。新しい社員を迎える際には、各自が歩んできた道のりや努力を認めた上で、研究を重ねてきた世界で通じるカット技法を論理的に、かつ当たり前のルールとして丁寧に繰り返し伝えている。

会議の様子

毎月「エリア目標」を基に、各店舗の「目標テーマ」、「行動計画」を決め、店長会で共有。それを受けて、各店舗の目標をスタイリスト自身が設定する。


改善はマニュアル化ではなくボトムアップで遂行

指名制度を取り入れていない同社では、スタイリスト同士の価値観を合わせて、個人の競争ではなくみんなで売上を作っていくという「和」の意識を大切にしている。3年前から導入したミステリーショッピングリサーチ(以下、MSR)の活かし方についても、頑張る人たちを「称え合い」、「認めあう」ことをMSR活用の指針としている。そのひとつの表れとして、優秀な成績を収めた店舗、V字回復した店舗やエリアの成功のポイントや知恵を探りに本部社員が取材に行って取り組みを映像化し、年に一度の表彰式で全店舗に共有し、賞賛している。また、海外店舗にも3カ国400名の社員がおり、その活躍の成果や成長している姿を社内報等で積極的に共有し、海外各国のQBハウスもサービスレベルが年々向上していることをリアルタイムに伝え続けている。MSRの結果も毎月集計し公表している。

このようにして顧客満足向上の必要性を伝え続けていくことで、自然と顧客満足を高めようという機運が生まれ、主体的に活動する店舗やエリアが増えてきた。その影響により、取り組みが遅れていた店舗でも活動が始まっている。

「和」の意識は本部と現場との関係についても同様である。本部社員には、理容師や美容師の資格を持っていない人が多いが、本部と現場の信頼関係が厚い。同社では、店舗間でノウハウを共有して集合知を発揮し、いかに迅速に改善していくかが、店舗ビジネスにおいて最も大切であると考えている。それに対し、本部は現場から生まれる良い事例や改善案を丁寧に拾い集め、各店舗やエリアが抱える課題に合わせてタイムリーに共有する。これが現場の大変さや辛さを本部社員が肌で実感する良い機会となり、本部と現場との信頼関係の構築に一役買っているのである。

同社は世界一多くのお客さまから必要とされる存在を目指し、「和」の精神を大切に今後も邁進していく。

育成トレーニング

属人性が強いと言われるカットの技術を科学的に研究・見える化し、徹底的なトレーニングを経て短期間でカットのプロを育成する。


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