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スタッフのロイヤルティを高めて、 再来店意思の満点比率50%を実現!

株式会社サンパーク
http://www.sunpark.ne.jp/

大阪を中心に、オリジナルブランド業態「マジカレー」「感激たぬき」「ベルヴィル」「HONEBUTO ムーチョ」など、フランチャイズ業態の「びっくりドンキー」「丸源ラーメン」などと、合わせて、32ブランド、国内・海外グループ全体で、105店舗を展開する株式会社サンパーク。海外進出も果たす同社だが、更なる成長を実現するために、現在はパートナー※1のロイヤルティ(店舗や会社に対する愛着)を高め、店舗運営に対する改善意識を醸成することによって、既存店のレベルアップに取り組んでいる。顧客満足度調査「ミステリーショッピングリサーチ」(以下、覆面調査)と従業員エンゲージメント調査「tenpoket(テンポケット)チームアンケート」を用いた同社の取り組み内容をお伺いした。

※1 :本文内にあるパートナーとは、パート・アルバイトのことです。

―従業員エンゲージメント調査「tenpoketチームアンケート」を導入された経緯を教えてください。

昨今の時代の流れから、飲食店経営において、従業員満足度(以下、ES)向上の必要性が高まっていると感じていました。MS&Consultingさんの研修の中でも「サービスプロフィットチェーン」※2のお話があり、店舗活動のスタートはESから始まるのだと思い、ESを見える化するために導入いたしました。tenpoketチームアンケートは、店長のリーダーシップやマネジメントの指導要綱になりますので、診断結果を活用して店長の指導レベルを上げていくことで、パートナーのお店や会社に対するロイヤルティを高めていきたいと思っています。

※2 :サービスプロフィットチェーンとは、ハーバード・ビジネススクールのヘスケット教授、サッサー教授らが1994年に論文「サービス・プロフィット・チェーンの実践法(原題:Putting the Service-Profit Chain to Work)」の中で提唱した、従業員満足・顧客満足・業績の因果関係を表したモデルのこと。


お話を伺った、株式会社サンパーク 取締役 執行役員 フードサービス第1事業部長 東口 滋氏


―覆面調査を導入された経緯もお教えいただけますか?

元々パートナーにスポットを当てたいと思っていまして、現場の取り組みを数値化できるツールを探していました。従来の覆面調査はダメなところばかりにフォーカスして、パートナーのモチベーションを下げてしまうと感じており、良いイメージを持っていませんでした。しかし、MS&Consultingさんの覆面調査は、お客様にお褒めいただいている点と指摘されている点の比率を2:1でレポーティングする「2ストライク1ボール」という考え方だと聞いて、それが当社に合っていると感じました。店舗運営がきちんとできているのか確認したいという本部側の狙いと、現場の頑張りを見える化してパートナーのモチベーションを上げたいという現場側の狙いが、両方叶えられるツールだと思いました。


―どのような取り組みをされていらっしゃいますか?

「サンパークパートナーズフェスティバル」という、現場の取り組みを表彰するコンテストを年1回行っています。決勝戦の選出基準に覆面調査を利用しており、半年間の覆面調査の総合点数と衛生検査の点数の平均値で選出を決めております。今年の表彰式はリッツカールトンで行いましたが、「リッツカールトンで発表する」ことがスタッフのモチベーションになっており、表彰式への進出が決まると、感激して喜んでもらえます。その結果、単月で覆面調査の再来店意思の満点比率が50%を越え、年間平均でも40%を超えています。

こうした取り組みの結果、お店の雰囲気も変わってきて、パートナーの定着率も上がってきています。店長から「人がいないので、大変です」という声を聞かなくなりました。パートナーの募集費も下がり、募集費がゼロという店舗も出てきています。パートナーから社員への登用数も増えており、一昨年は1~2名だったのが、昨年は14名になっています。サンパークパートナーズフェスティバルに参加して、社員になりたいというパートナーもすでに6名出てきていますので、良い循環が生まれてきていると思います。

業績面でも、成果が出てきており、覆面調査を導入し始めた4年前から、毎年既存店売上が前年比100%を超えています。


2018年11月8日リッツカールトン大阪にて開催された「第3回Sunpark Partner Festival」。同会にて、パートナーの表彰と同時に、店長優秀賞を3名選出した。


―今後の展開をお教えください。

当社のミッション「安心・安全で高品質商品の提供と高い意識のホスピタリティーで、お客様との至福の時間を共有する」を時代に合わせていかに表現していくかが、重要だと思っています。昔のように、売上を上げれば良いという時代ではなくなってきています。スタッフの従業員満足度を上げることによって、高品質なサービスを提供し続けられるかがポイントになってきますので、ここを追求していきたいと思います。


​​​​​​​1,500人以上いるパートナーの方々の中からホスピタリティ溢れる接客・調理のスペシャリストとして7名が選出された。


※取材・文:株式会社MS&Consulting 砺波敬之
※記載されている会社概要や役職名などは、インタビュー(掲載)当時のものです。

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