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株式会社レデイ薬局

人が育つ環境を整えて「憧れの店舗」を増やす 株式会社レデイ薬局

2011/07/09 更新

感動を提供するには、感動を知らなければ

HERB研修風景:「レデイ薬局の強みは相談薬局であること」と豊島氏は話す。お客様にとっての相談薬局であり続けるためには、経営理念の体現が最も近道。業績は、理念を大切にした結果ついてくるものだと日々伝えている。

HERB研修風景:「レデイ薬局の強みは相談薬局であること」と豊島氏は話す。お客様にとっての相談薬局であり続けるためには、経営理念の体現が最も近道。業績は、理念を大切にした結果ついてくるものだと日々伝えている。

「“喜びと感動と安心”を提供する」という理念は、合併前のレデイ薬局でも最も重視していた考え方だ。「感動をお客様に提供するためには、そもそも社員が感動を体験し、どういうものが感動の提供になるのかを理解していなければいけない」(豊島氏)という考えが、同社の社員教育のベースになっている。

「私たちの店舗に来られるお客様は、不安や悩みを少なからず持っています。そこで、適切なカウンセリングを通して、CIS(顧客感動満足)を提供するのが私たちの命題です。そのためには、EIS(従業員感動満足)は欠かせない。共に働く仲間同士での気遣いや、ちょっとした要望や変化に気づけるかどうかは、個人の感性の問題です。さらに言えば、職場でのそうした感性を磨くには、そもそも前向きに仕事を楽しめていることが前提になる。社員研修は、いずれもそこまで根本的に考えた上で組み立てています」。

 

HERB研修風景:同社には、「相手の中に自分を活かし今日一日喜びを感じていきましょう」という社訓がある。これはEISとCISを追求する姿勢を表す言葉であり、同社ではこの考えを具現化する手段としてHERB活動を位置付けている。

HERB研修風景:同社には、「相手の中に自分を活かし今日一日喜びを感じていきましょう」という社訓がある。これはEISとCISを追求する姿勢を表す言葉であり、同社ではこの考えを具現化する手段としてHERB活動を位置付けている。

これは、レデイ薬局の創業時の精神をそのまま引き継いでいる社訓にも通じる姿勢だ。社訓では、「相手の中に自分を生かし今日一日喜びを感じて生きていきま

しょう」と謳っている。「ここで言う相手とは、お客様だけでなく、上司や部下、パートスタッフも含まれます。相手にホスピタリティを最大限働かせられる姿勢にならなければ、陳列やPOPなどのテクニカルな研修を実施しても理念の実現には至りません」。

 

その姿勢づくりに活かしているのが、MSRとHERB研修だ。子会社化を経て、まだ組織が安定しない時期に導入し、3カ年計画のちょうど丸1年が経過した。1年目はパイロットエリアとした香川県の28店舗に毎月、その他の店舗では隔月でMSRを実施し、社員の自発的な姿勢を促すのに効果を発揮しているという(下表)。


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図表「パイロットエリアのMSR総合得点推移」:
パイロットエリアとして毎月MSRを実施した店舗では、点数がグラフのように変化した。MSRから得られるお客様の意見を基に店長とスタッフがディスカッションを行いながら、定量的な成果にも目を向けている。

 


「HERBの取り組みは、経営理念や社訓を体に浸透させて、日々の行動へ具現化するためのツールとして大いに役立っています。特に、これまでESやCSを模索しながら独自に工夫していた店長たちにとって、HERBの内容は本部や他店舗との共通言語のような感覚になっています」と、豊島氏は手応えを話す。

研修を通して店長のリーダーシップを育成

陳列やPOPなどのテクニックを教える前に、自らが何をすべきかに気づく感性を磨くことが先決だと豊島氏。HERB研修は、そうした姿勢作りに大いに役立っているという。

陳列やPOPなどのテクニックを教える前に、自らが何をすべきかに気づく感性を磨くことが先決だと豊島氏。HERB研修は、そうした姿勢作りに大いに役立っているという。

また、MSRからはお客様の率直な声が分かるので、現場の本当の状況を把握できると同時に、大きな刺激になっているという。「スタッフが仮に8時間勤務だったとしても、一人のお客様の滞在時間は10分程度。その10分でどれだけ満足していただけるかが勝負です。これは常日頃から強調していたことではありますが、MSRを通して、エリアをまとめるブロック長から店長へ、店長から社員やパートスタッフへと実感を伴って伝えることができているようです」。

パイロットエリアの店舗の中でも、特に変化が見られた店舗では、「店長の成長が著しかった」と豊島氏は目を見張る。お客様の声を店長が受け止め、それを共有しながらスタッフと本気で向き合っていく中で、店長のリーダーシップが発揮されていく。また、同時に一人ひとりの社員やパートスタッフにも自主性が生まれ、店舗全体が一丸となり、さらなるCSを目指して向上心が高まるという好循環が生まれているのだ。

組織活性化をテーマとするHERB研修。役職に関係なく、店長とスタッフが一緒になってお客様やお店のことを真剣に語り合う場になっている。スタッフの皆さんの積極的な姿勢が目立つ。

組織活性化をテーマとするHERB研修。役職に関係なく、店長とスタッフが一緒になってお客様やお店のことを真剣に語り合う場になっている。スタッフの皆さんの積極的な姿勢が目立つ。

また、店長がリーダーシップを発揮することは、指示する側とされる側というように本部と現場との間に発生しがちな壁を打ち砕く要因にもなっている。

2011年3月、同社は初めての成果発表会を行った。豊島氏は、その様子を「現場の社員やパートスタッフにスポットが当たる、アカデミー賞の会場のようなものだった」と語る。普段、現場と接することが少ない本社の内勤社員も一部見学に訪れたが、活気のある現場スタッフの様子に大きな刺激を受けていたという。「来年は、何とか時間を割いて、内勤社員の全員が見学できるようにしたい」と豊島氏。

成果発表会で発表を行った店舗で、スタッフの発案から売り場を「買い場」と表現している店舗があった。お客様目線に立たなければ出てこない言葉である。意識の変化は、そんな細かなところにも表れてくるのだ。

成果発表会で発表を行った店舗で、スタッフの発案から売り場を「買い場」と表現している店舗があった。お客様目線に立たなければ出てこない言葉である。意識の変化は、そんな細かなところにも表れてくるのだ。

これからHERB研修の二期目を迎えるにあたり、同社は全スタッフにHERBの理解を促す考えだ。「経営理念を浸透させるツールとして捉えているので、HERBを体得することは経営理念に沿った行動をすることと同義だと思っています。また、すでに成果が現れているパイロットエリアの店舗では、より実績につながるような動きを求めたい。ESにばかり注目すると、ややもすれば馴れ合いになるおそれもありますが、目指すべきはCIS、その結果指標としての業績を意識しながら、他店の憧れの店舗になるようにフォローしていきたいと考えています」。

他店の目標となる“憧れの店舗”が増えれば、それ自体がレデイ薬局の強みになると豊島氏は強調する。「HERBが現場に根付くように内製化を進めながら、自ら気付く力が養われる環境を整えていきたいと考えています」。

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