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株式会社ルネサンス(スポーツクラブ業態)

「施設産業」から「ヒト産業」へ向けて
~お客様の声が起こした新しい風~

株式会社ルネサンス(スポーツクラブ業態)

株式会社ルネサンス

東京都墨田区両国 2-10-14 両国シティコア3階

会社ウェブサイト:http://www.s-renaissance.co.jp/

スポーツクラブウェブサイト:http://www.s-re.jp/

『季刊MS&コンサルティング 2010年春号』掲載
取材・文:西山 博貢、写真提供:株式会社ルネサンス
※記載されている会社概要や役職名などは、インタビュー(掲載)当時のものです。ご了承ください。
『生きがい創造企業』を理念に掲げる株式会社ルネサンス(1979年創業)は、統合合併を重ねながら順調に業績を伸ばし、現在全国に100を超えるスポーツクラブを運営する。30周年を迎えた昨年は中期経営計画の中で「スポーツクラブ事業はヒト産業」宣言を打ち出し、その一歩としてミステリーショッピングリサーチ(以下MSR)を導入。同時にMSRによる改善運動をサポートする研修プログラム「HERB」もスタートさせ、顧客心理に基づく改善活動により新規入会率を向上させた同社の取り組みを、一部ここで紹介する。

お客様の声から得る気付きを行動変革につなげる

写真左:品質管理部長の武藤亮夫氏

写真左:品質管理部長の武藤亮夫氏

「ここ数年のスピード成長に伴って社員も大幅に増える一方、本来私たちの企業理念としている“生きがい”を感じることが少なくなりつつありました。我々の 仕事の社会的な価値や、お客様にもたらしている感動などを、以前であれば社員同士で語り合うことも多かったのですが、今ではそのような機会は段々と減って きました。その中でMSRによりお客様の声を聞くことは、自らの仕事や姿勢について考える良いきっかけとなりました」と話すのは、品質管理部長の武藤亮夫 氏。

v66-02HERBの中で顧客心理ステップ(図1)の考え方に共感した品質管理部 教育・育成支援チーム課長の豊田実子氏はこう話す。「新規会員獲得はフロントスタッフが主に担当していましたが、それだけではダメだという気づきがありま した。見学に来られるお客様は、プールやトレーニングジムなど色んな場所を見学したうえで、最後にフロントに戻って決断して頂くわけですが、各セクション でお客様の心理ステップをきちんと踏んでいかないと、最終的にルネサンスで運動しようという気持ちにはなって頂けないことがとてもよく分かりました」。

―両氏だけではなく、MSRやHERBから新たな気付きを得て、自らの行動変革に結び付けているスタッフが同社 には非常に多い。同規模の企業と比較しても、MSRの活用スピード、改善の実行力は秀でたものがある。その理由を武藤氏は、「何よりも基になっているのが “お客様の声”だからでしょう」と分析する。『生きがい創造企業』という理念の下でお客様にベクトルを向けるスタッフにとって、MSRによるお客様の声は 予想以上に響いた。

v66-03もともと同社には『スマイルシステム』と呼ばれる独自の評価制度があった。ホスピタリティマインドのレベルを4 段階で評価し、首からかけるストラップの色で分けるというもの。最初は「青ストラップ」から始まり、ある一定の接客レベル、ホスピタリティ精神を持ってい ると評価された人は「赤ストラップ」。その上の「黒ストラップ」と、さらにその上の「黒ストラップに赤文字のストラップ」を持つ者はサービスリーダーと呼 ばれ、各クラブに数名ずつ存在する。青、赤ストラップ保持者の研修を行ったり、テストを実施したりするのがサービスリーダーの役割だ。役職や、雇用条件に よる区別はない。

『スマイルシステム』が立ち上がって10年。研修も含め仕組みが整うと共にマンネリ化も見られてきた。本来、ホスピタリティ精神の醸成を目的にしてきた仕組みだが、ここ数年は仕組みの形骸化を心配する声があった。その中でMSRの導入は非常に良い刺激となった。

特に動きを見せたのは、HERB研修を受講した静岡クラブの黒ストラップのサービスリーダー達だ。自クラブの中 の他セクション、例えばフロントであればスイミングやフィットネスのセクションを客観的に評価し、良いところや悪いところを確認し合う仕組みを作った。こ れは非常に効果的で、改善が進んだ。スマイルシステムの仕組みそのものを考え直すのではなく、サービスリーダーの自分たちがどうあるべきかといった本質を 考えての施策となった。このような自主的な取り組みが各クラブで生まれつつある。

セクション間の連携により新規入会率の向上を実現>>